私が宝塚を見始めた頃(1990年前後)はまだ4組体制でしたが、いわゆる組カラーというものがありました。


ショーの花組

芝居の月組

日本物の雪組

コスチュームの星組



それが2000年〜2010年あたりは余り感じられなくなりました。

宙組が出来たこと、新専科が出来たこと、などから各組の中心メンバーに組替え経験者が増えたことが理由だと思います。



花組:真飛聖、蘭寿とむ
月組:彩輝直、瀬奈じゅん、霧矢大夢
雪組:朝海ひかる、水夏希、彩吹真央
星組:安蘭けい
宙組:貴城けい、大和悠河、大空祐飛

組替え経験者ばっかりだったよね😅



それから約10年、最近は組カラーが少し出てきたように思えます。

意図したものか偶然かは解りませんが、もし意図したものだとすれば10年計画?

組替えメンバーも得意分野を考えて決まっているような…


今の生徒さんたちは全体的に技術が高くて歌ダンス芝居とどれもソツなく出来ますが、やはり得意分野が同じ人たちが集まればさらに上達しますもんね。

自然とその分野にかける時間が増えるだろうし、お互いに相談したり上級生からアドバイスもらえたり。それを活かそうと頑張るだろうし…



そんなことをふと思ったのは、うみちゃん(海乃美月)のスカステ番組「CAST」を見たから。

同期の男役3人とうみちゃんで、演技対決という企画でした。

わちゃわちゃゲームして遊んでも良いのに、即興芝居しちゃうとか月組生どこまで芝居が好きなのかw

しかも半端なく上手いし…さらに物足りなくて止まらなくなる人たちwww



上記に書いたかつて(30年前w)の組カラーとは違うけど…

今の花組は華やかで歌やダンスで魅せる人が多いし、月組は落ち着いていて芝居功者が多い。雪組はゴージャス感や重厚感があるし、星組は体育会系の職人集団、宙組はバラエティ豊かな男くささで化学反応も面白い。


もちろんトップスターによるイメージが強いとは思いますが、でも2番手3番手くらいまで含めてそんな感じがします。

ファンも好みによって集まるし、そうなればトップが変わっても組ファンは引き継がれますもんね。

いずれにしても、技術や特色がアップして見応えのある舞台が観られたら嬉しいです。


あとは演出家はじめスタッフ陣も、他の人(外部含む)から客観的な意見をもらって向上していけるシステムがあれば、さらに宝塚は面白くなると思うなぁ〜

私は恋愛無しの作品もあり!派です。


なお、私は「CAST」を見て以来、れんこんさん(蓮つかさ)が即興芝居で呼んだKatherineになりたくてたまりません←図々しい




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私の友の会カードは花組ひいきなのか?
花組公演は当たることが多く、今回は新人公演を当ててくれました。
しかも2列目…近っ

(花組は全ツも8列目当たったしな)

(月組はギャツビー応天ムラ東宝全滅なのに)

(欲か!?月組欲が強すぎるせいなのか!)



舞台が近いのでセットを見上げるような感じになり、その美しさと重厚感に惚れ惚れしちゃいました。帝劇のエリザベートっぽいよね。

そのセットが配置を変えて宮廷の広間、ルドルフの居室、皇帝の謁見室、酒場などで使われていました。

宝塚はパッと見てどの場所かわかるように内装が描かれた書割(背景を描いた大道具)を使うことが多いけれど、こういうセットの変化も「シン・うたかたの恋」の一端なのでしょうね。



さて本題、新公の感想です。

私は月組以外の下級生に詳しくないので、花組の皆さんを新鮮に観ちゃいました。

学年も分かって無いので、研○なのに上手いなぁとか研○なのに堂々としてるなぁとかも無しです。



主演のらいとくん(希波らいと)はまず背が高くて男役らしいスタイルに目が奪われました。

本来が明るい持ち味なのでしょうね、あまり“悩んでる”感の無い殿下でした。

本役のれいちゃん(柚香光)ルドルフは最初から精神的に壊れかけていて→マリー不在で完全に壊れるという変化だったのが、らいとルドルフは最初は真っ当→突然どうした!?って感じ。マリーもびっくりよ、そりゃ帰れないわよ😅

歌は低音は安定していましたが、高音になるとかなり不安定でハラハラしました。

恵まれた容姿に加えて華があるしスターの素質は充分だと思うので、あと少し歌を頑張って!!

私はこのタイプの男役さん大好きなんですよ。ハッタリが効くタイプ←4組時代の星組ぽいw

ルドルフのような“美青年”ではなく前田慶次のような“美丈夫”を演じるのを観てみたいな、と思いました。


ヒロインははづきちゃん(七彩はづき)

まずはプロローグ、らいとルドルフを見つめる幸せいっぱいの笑顔にやられた!

たまに口は笑ってるけど目が笑ってない、みたいな役者がいるけど、はづきマリーはもう本当に「殿下さえいれば幸せ」っていうのが溢れてた。

そして声が良い、ヒロイン声!

やっぱり声って大事だな〜と声フェチ(←古い友人によく言われる😅)な私は思うのです。

さらに歌が上手い!

銀橋でルドルフからの手紙を読む歌&台詞、これ下手な人がやったら完全に事故るやつ。本役のまどかちゃん(星風まどか)は流石の上手さですけど、はづきちゃんもまどかちゃんレベルには及ばずともかなり良かったです。


2.3.4番手の役については出番も少なめで、芝居としては可もなく不可もなく。

ただ、プロローグのバレエ的なダンスは本役メンバーに合わせたものでしょうが、皆さんソツなくこなしていてさすが花組さん!と思いました。


娘役2番手みさきちゃん(星空美咲)が本役のミリーはみこちゃん(愛蘭みこ)

「冬霞の巴里」で可愛らしく実力もある娘役さんだな、と思いましたが今回も同じ感想を抱きました。

新公ヒロインは未経験なのかな?是非観てみたいです。


最近気になる花娘、みくりんちゃん(三空凜花)はマリーの母親。

本公演でのマリーの姉役は少し声がキンキラしていて台詞が聞き取りづらく感じたので、母親くらい落ち着いた台詞回しの方が良かったです。

新公はこれで卒業なのかな?美貌の娘役さんなので、これからも本公演で活躍されるのを楽しみにしています。


男役さんで存在感があったのは、陸軍大臣役の海叶あさひさん。

スカステ番組でお名前を見たことはありましたが、そのお芝居をしっかり観たのは初めて。貫禄も威厳もあり…そして一抹の悲哀も感じる素晴らしいお芝居でした。


娘役さんでは、エリザベート皇后役の朝葉ことのさんとラリッシュ夫人のあわちゃん(美羽愛)が印象に残りました。

ふたりとも「殉情」のヒロインですね。

あわちゃんは可愛らしい顔立ちなのに、大人っぽい役も上手くてびっくり…次のバウヒロインも注目です。


オフィーリア役の稀奈ゆいさんも、とても可憐でダンスも美しかったので目に止まりました。

本役ははづきちゃんなんですね…ということは、はづきちゃんは歌だけでなくダンスも上手いのね(本公演では注目する余裕が無くて😅)




「うたかたの恋」って難しいんだなぁ…というのが終演後のトータル感想でした。

余白が多くて、行間を埋めるためには役者の技術以上の経験値がものを言う。

小手先では太刀打ち出来ない、若さや勢いだけでは表現できない深みのある作品。

新公メンバーには厳しいものがあったと思いますが、いわゆる“宝塚らしさ”の基礎を勉強するには良い機会だったはず。


兎にも角にも、3年ぶりの東京での新公が出来て本当におめでとうございました!

らいとくんはじめ、花組の若手さんたちのこれからの活躍を期待しています。




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遅くなりましたが、月組新公の感想続き。


びっくりするくらい上手かったのは、良房を演じたあやっつぃ(彩路ゆりか)

本役のるうさん(光月るう)とは少し違った雰囲気ながら、朝廷を牛耳ってる存在感がしっかり出ていました。

るうさんが古狸なイメージだとすれば、あやっつぃは狐かな。鋭い怖さがありましたね。


吉祥丸のまひろくん(真弘蓮)も上手かった。

國道と二役だったんですよね?全然違って見えました。

彼女は本当に何を演っても上手いので、器用貧乏にならないかが心配。

ものすごーいクセのある役を見てみたいものです。


本役と変えてきたのは長谷雄役のプクくん(和真あさ乃)ですね。

あみちゃん(彩海せら)よりお調子者というか、テンション高めな長谷雄でした。

所作など気にしなくて良い役なので自由にのびのびと演じていて、新人公演らしいな〜と微笑ましかったです。


同じく自由度の高い白梅は、まのんちゃん(花妃舞音)でしたが、こちらはみちるちゃん(彩みちる)にそっくりな台詞回しでした。

アニメ声はほとんど気にならなかった(甘えるような台詞の時くらいかな)ので、是非これからも芝居と声の幅を広げていって欲しいなぁ〜と思いました。


常行を演じたのはれおくん(遥稀れお)

背が高くて美形なのでパッと目につく人ですが、きちんと芝居を観たのは初めてかも。

台詞回し自体は悪くないのだけど、会話のキャッチボールが出来てない感じがしました。頑張ってー!


高子役のおはねちゃん(きよら羽龍)

あまり動きが無く、台詞だけで表現しなくてはならない難しい役ですね。

本役のじゅりちゃん(天紫珠李)が“強い女性”のイメージで原作に近い雰囲気なのとは違い、おはねちゃんの高子は“強がっている女性”に見えました。

父や兄の前では気丈さの中に怯えもあり、業平からの文には喜びだけでなく縋るような弱さを感じました。



他にも色んな役でみんな頑張ってました。

本役以外のバイトも、見つけると楽しかったです。

おはねちゃんは町の女で出てきて、業平様に「麗しい〜」とメロメロしてました。

家に閉じ込められてる高子様が羨ましがりそうだな…と考えると面白い。


東京の新人公演も無事に上演できますように!



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