夏希さん(水夏希)が出演されているので観てきました。

現在も上演中ですし、あまり辛口な感想は控えた方が良いのかもしれませんが、正直に書きます。


私にはあまり刺さりませんでした。

あくまでも“私には”ね。

名作と言われ何度も再演されている「ミス・サイゴン」も私は苦手だったりしますし、今作をとても気に入ってる方もいるようなので、そこは個人の趣味(?)ということでしょう。


以下、多少のネタバレあり&辛口気味ですのでご注意ください。



まずは良いと思った点。

セットは場面転換含めて良くできていた。

映像も効果的だったと思います。

出演者は少人数で、それぞれたくさんの役をこなしてらしてお疲れ様でした!


だが、しかし…

スッキリしませんでした。

なんでしょう、あまり共感出来なかったんですよね。どのキャラクターにも。

各キャラの設定や背景がリアリティに欠けていて、表面的なイメージだけで作ったような感じがしました。


エミールにいくら絵の才能があっても、他人の話を聞くだけで贋作って描けるもの?とか。

ジャンは悪党ではなく美術オタクなのに、贋作を売るのに抵抗が少なすぎない?とか。

エミール父は妻の死を自分のせいだと責めてますけど、エミール母が浮気していたわけで怒るのは当たり前じゃね?とか。

デジール娘は両親の愛と自分の存在を否定されてあんなに怒ってたのに、気に入る絵を描いてもらったらOKなん?とか。


演者の力技で捻じ伏せてましたけど、観ながら常に違和感を拭えませんでした。



あと、誰とは言いませんがメインキャストのひとりの歌が、とても聞いてられなかったです。

色んな舞台を観ていると、たまにアイドル歌唱な人はいます。宝塚や東宝、四季など出身によってそれぞれ歌唱にクセはあります。

けど、さすがに音が取れない人を出して12000円のチケット代は無いな、というのが本音です。

いや、ほんとあれで本人も周りもOKと思ってるなら、日本のミュージカル界のこの先が心配です。



あ、良かった点を追加。

夏希さんのバレエ姿(ロマンチックチュチュ&トゥシューズ)が観られたのは貴重でした。

可愛かった!