れいこちゃん(月城かなと)のトップお披露目公演、ムラ東京ともに全公演を無事に完走しました。
他の組で公演中止や中断、初日延期などが続きましたので、常にそうなる覚悟はしていましたが、実際にそうなっていたら出演者もファンも大ショックだったでしょう。本当に良かったです。
まあ、その覚悟があったゆえに(?)出来得る限りのチケットを手配していたので、結果としてとんでもない観劇回数になりましたが(笑・・・ってる場合じゃないよお金が)
夏希さん(水夏希)のサヨナラ公演よりは少なかったから、ま、いっか(反省してない)
そんなこんなで公演終わってからでなんなのですが、ぼつぼつと感想を書いていこうと思います。
まず、公演全体の感想から。
邦画を基にしたラブロマンスと、ジャズをテーマにしたショー。
二つの作品のバランスがとても良かったと思います。
「今夜、ロマンス劇場で」
ファンタジー設定は宝塚の得意分野。ドレスも何もかも美しい!お姫様が出てきても紳士淑女が踊っていてもまったく違和感なし。まぁ、動物キャラはちょっと宝塚からははずれるかもしれませんが(^^;
でもそこで単なる「可愛らしいお話」にならないところが芝居の月組。
ファンタジー要素がありながらも、人間の心の動きとしてはしっかりリアルに描かれていて、大人の鑑賞にも堪えうるものでした。男性客の心にもなかなかに響いていたんじゃないでしょうかね。
主人公とヒロインが「強い男とかよわい女」では無いのが、いかにも今時っぽかったですね。最近の映画やドラマを見ていると「優しい男性と強い女性」というのが多い気がしますから。
ただ、それはある意味宝塚らしくないとも言えるし、女性のみで演じるので下手すると女々しすぎる男と怖い女になりかねない・・・でも、演出家と出演者の力できちんと宝塚化していたのが良かったと思います。男役の格好良さは強さだけじゃなくて、優しさでも十分に表現できるということがわかりました。
他のキャラクターもみんな個性的だし群衆芝居の自由度も高かったけれど、全体のお芝居のバランスからは決してはずれないところが素晴らしかったな。
誰も悪人がいなくて、ラストシーンは何度観ても多幸感で胸いっぱいになる・・・お披露目に最高の作品でした。
「FULL SWING!」
今風のお芝居とは逆に、ショーの方は古き良きタカラヅカを感じさせました。
花組さんの100周年のショーもクラシカルでしたけど、花組のピンクに対して月組はイエロー、じゃなくてブラウンでした(笑)
ちょっと余談ですが、SNSを読んでいてこのショーに対して「地味だ」という感想を書かれているのって、ほとんどが配信しか観ていない方なんですよね。他の作品ももちろんそうなんでしょうけど、このショーは特にナマで観ないと良さがわからなかったかもしれない、と思いました。というのも、ムラ楽の配信を観て、東宝で初めて劇場で観劇した友人たちが「ナマで観たら結構良かった」という感想が多くて(苦笑)
実際、私もムラ千秋楽からしばらく映像(スカステニュースとか)しか見てなくて、東宝で久しぶりにナマで観たら「あれ、こんなキラキラだったんだ?」って驚きました。
ブラウンベースの衣装も、舞台で観ると茶&金色でとても華やかで綺麗でしたし、オケの演奏もれいこちゃんたちの声量も客席にいるとものすごい響いたんですよ。衣装や曲がポップじゃないせいか、素材で勝負!って感じがしました。
(にしても、月組の男役ってなんであんな声デカいの?笑)
大人っぽすぎるとか好き嫌いはあると思いますけど、私は結構好きなショーでした。悪趣味なシーンも無かったし、もともとジャズも好きなので(ブルーノートに聴きに行ったりします)曲を聴いてるだけで楽しかったし、メインどころがみんな歌が上手いので心地よかったです。
とりあえず、ざっとした感想でした。
役者別、シーン別の感想も書けたら書きたいなぁ(と言っているうちに舞浜始まりそうだ)