今年の観劇納めはシアターコクーンの長塚マクベス。

※以下、ネタバレあり。


マクベス役は堤真一さん、マクベス夫人は常盤貴子さん。

私、常盤さんをドラマで見るの好きだったんですが舞台姿は初めてでした。
そういや昔、阿佐ヶ谷スパイダース観に行ったら客席にいらっしゃったなぁ←これ長塚夫人になった時も思い出したっけ(笑)

あ、初めてと言えばマクベス観るのも初めてでした。
シェイクスピアはいくつか観ているので、台詞が大量で独特な言い回しであるのは予想がつきました。
そこであらすじを事前に仕入れてから観劇に臨んだんですが……正解!(笑)

いや、台詞の難解さよりも、衣装が斬新(?)で、将軍がスーツ着たダンディみたいだったり王子様がトレンチコート着た探偵みたいだったりするんだもん…
あらすじ知らんかったら判らんて!!(笑)

変形舞台で劇場センターにステージ。その下は半地下になってて、下を通る役者も観られる構造←2階席からも観られるのかな?
格子状に透けたステージの下から照明が差し込んだり。
ステージサイドには蛇口がふたつあって、役者が蛇口を開け締めして水音をたてるなどなど…面白い演出でした。

客席参加型もあったしね(笑)
私は森の木にはなれませんでしたが(←緑の傘をさすの)巨大生首を運ぶお手伝いは出来ました(^-^;

役者は皆さん存在感がありました。
変形舞台で360度に観客がいるので、背中を向けた役者さんが喋ると聞き取りづらいこともありましたが。
背中を向けてても聞き取りやすい人もいるんですよね…あれってどういう違いがあるんだろ。

マクベスってシェイクスピア4大悲劇のひとつで人気作品ですよね。
だけど、主人公たちは勝手で短絡的で情けなくて…魅力的じゃないよね(^-^;
なのに何故こんなに長い間繰返し上演されてるんだろう?って考えるのも面白かったです(笑)

マクベスがあれほど主君殺しを怖がるのは何故?
戦場で散々人を殺していて慣れているはずなのだから、現代人の我々が殺人を犯すのとは違うはず。
相手が無実の人だから?
でも見張りの従者だって無実だよね。

とか考えると興味深かったです。
いかにもマクベス初心者かしら(笑)

ラストシーンの演出が難しい作品でもあると思うんですが、今回の長塚マクベスは観客が運ぶ生首を、本人が呆然と見送ってました(笑)
あの時のなんとも情けない表情が、マクベスって憎めないなぁ~って思わせて、堤さんの存在感と愛らしさ(←でいいのか?笑)が最高でした。

他の演出が観てみたいなぁ。

あ、そう思わせるとこが人気作品のゆえんなのか!?