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晴れ

この日は古都トレド観光に行きました。

トレドに行くのは2度目。
前回は約20年前(まだ姫が予科生の頃/笑)のことで、その時はマドリからバスで行って宿泊して観光しました。
でも今は高速鉄道(AVANT)で片道30分、マドリを拠点にして日帰り観光でも充分に楽しめます。

AVANTの往復切符は前日に1時間かけて確保していたのですが(繰り返しになるけど片道30分の切符を取るのに1時間待ちってのがねぇ^^;)
マドリッド・アトーチャ駅はとても広くて行き先によってプラットホームも分かれていると聞いていたため、早めの到着を目指してホテルを出ました。

朝食は途中にあるマックで調達。
・・・と、ここでリスボンのスタバでもあった計算違いが発生!
そう、ファストフードがファストじゃない(^^;
のーーーーんびりと用意をする店員さんの様子に、店内で食べるのはやめてTakeAwayにしたのですが、歩き始めると紙袋からコーヒーがぼとぼとと漏れ出しました(><)
コーヒーカップを取り出し紙袋を捨てて早足でアトーチャ駅にたどり着いたものの、やっぱりホームの位置が良く判らない。
目の前の電光掲示板には、乗るはずの列車名が書いてない。
発車時刻まであと10分!←早めにホテルを出たはずなのに・・・

とにかく悩んでいる暇はない、こういう時は人に聞くのが手っ取り早い!・・・ということで切符を駅員さんに見せると、思っていたのとは全然違った方向を指さされてしまいました。
やっぱり聞いて良かった!
足早にそちらに向かうと、ちょっとレトロな雰囲気(たぶんこちらが旧い駅舎なんだと思います)
おお、確かにこっちの電光掲示板にはトレド行きのAVANTが書かれてます。
でもホームはどこ!?

出口専用のドアは見つかったのですが、ホームへの入口が見つからずふたりで右往左往→それぞれ勝手に右往左往したせいで、はぐれそうになってまた焦ったりして(^^;
ようやく入口を見つけてみればすぐそこ、出口専用ドアから柱を挟んだすぐ隣だったんですが、人間って焦ると視野が狭くなりますね。
この時点で出発まであと5分!

入口を抜けるとプラットホームがずらずらーっと並んでいます。(すごく広くて10番線以上あったと思います)あの電車だー!と遠目に見えるホームに走ったのですが、なんとその手前にはセキュリティゲートが・・・飛行機のようにX線での手荷物検査があったのです!
発車直前だったせいで混んではいませんでしたが、肩から斜め掛けしていたカバンをはずすだけでも焦って余計にモタモタしちゃう。なんとかセキュリティを通過して、列車に乗りこんで指定席に座ったと同時にAVANTはトレドに向かって発車しました。
ひえええっ!ぎりぎりセーフ(^^;

列車の中は満席。
仕様はまるで日本の新幹線のようでした(ちょっと通路が狭いけど新幹線と良く似てました)。
それまでのローカル線とは違って、スペイン語に続いて英語での車内アナウンスもあったりして、かなり観光向けに特化された列車だという様子でしたね。

ちなみにスピードも新幹線並み!と思ったのは最初の15分くらいで、あとはのんびり走ってました(笑)
途中で停車なんかもして(←ローカル線ではよくあるけど)、窓の外をぼんやり眺めていると野生のウサギが見えました。
それでもちゃんと片道30分で到着・・・やる気があれば20分で着きそう(^^;

ガイドブックだとトレド駅から街中へはバスかタクシーって書いてあります。
でも、確かに小さい子供連れのファミリーはタクシー使ってましたけど、大人ふたりなら歩いてもまったく問題ありませんでした。

城壁の外側から眺めるトレドの街(左手の大きな建物はアルカサルです)
トパーズな毎日Z-20130502_1

城壁沿いの階段(←これを登るのはお年寄りはキツイかも)の途中から眺めるタホ川の流れ。
トパーズな毎日Z-20130502_2
トレドはタホ川(EL TAJO)に囲まれた城塞都市なんですが、TAJO・・・これスペイン語読みだとタホですがポルトガル語だとテージョと発音します。
リスボンを流れるテージョ川(O TAJO)は、このタホ川の下流になるんですね。
トパーズな毎日Z
(こちらがリスボン、発見のモニュメントとテージョ川)
同じ川だと気付いたときはちょっとゾクッとしました(^^)

この季節、スペインではポピーがたくさん咲いてました。
スペイン語でポピーはなんて言うんでしたっけ?コムさーん!(笑)
トパーズな毎日Z-20130502_3
(答:アマポーラ)

街中のなんでもない看板に反応!Beeちゃん(笑)
トパーズな毎日Z-20130502_4

トレドの街中に入るとまずはツーリストインフォメーションへ。
かなり混んでたのですが、ここで地図をもらわないと絶対困ったことになると思い並ぶことにしました。
楽天家の旦那は「ここにも地図あるよ?」と某ガイドブックを見せてきましたが、こんな簡素な地図じゃ役に立ちませんってば(^^;
この街ではすべての路地の名前が記入されている地図が必須!←経験者は語る(笑)
15分ほど待って英語版とスペイン語版の地図を手に入れると、ようやく観光開始!

まず一番に行ったのがアルカサル。
実は20年前に時間が無くて入らなくて、ずっと心残りだったのです。
20年越し!とばかりにワクワクして入ったのですが・・・これがつまんなかった(--;

軍事博物館になっていることは知ってたんですが、半分くらいは歴史的建造物としての面影を残しているもんだと思ってたんですよね。
ところがそういう部分はほんの一部で、ほとんどが戦車とか大砲とか銃とかの展示(--;

トパーズな毎日Z-20130502_5
日本刀や鎧もあったけど・・・
内部はだだっ広いうえに、興味無いもの(嫌なもの)ばっかりだしで最初から疲れてしまいました。

トレドは細く入り組んだ坂道だらけの街なので、歩いているだけでも結構疲れます。
アルカサルで精神的にも疲れたので、ランチを取ろうとこちらのお店に入りました。
トパーズな毎日Z-20130502_6

なんだかとっても商売っ気のあるレストランでしたねぇ(^^;
食事無しで飲み物だけというお客さんは断ってたし、食事メニューはなかなか高めな料金設定だったし、量が多いからシェアしようとしたらNGって言われたし。
一度テーブルに座ってもメニュー見て立ち去る人たちがいっぱいいました(^^;

私たちはとりあえず座りたかったので他のことは目をつぶることにしました。
観光地ならではの割高料金って日本でもありますしね。
アルカサルやカテドラルといった観光客の集中するところからは少しはずれていて、開放的でいながら落ち着いた広場の外テーブル席だったので、気持ちは良かったです。

料理は・・・私が頼んだメルルーサのローマ風がこんな感じ。
味はそこそこでしたが、とっても骨だらけでした(^^;
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レストランには1時間以上いたかなぁ。
しっかり休憩できたので元は取れた気がします(笑)
そして体力を取り戻したところで次の観光へ。

カテドラル(大聖堂)
トパーズな毎日Z-20130502_8

ここではイヤホンガイドの貸出があるのですが(別料金じゃなくて、入場料に含まれています)、借りるのと引き換えにIDを預けなくてはなりません。
スペイン人(EU圏の人?)はどうやら皆さんIDカードらしきものを持っているのですが、私たちはパスポート以外に世界で通じるIDはありません。つまりパスポートを預けなくてはいけないのです。
うちは代表で旦那のパスポートを預けましたが、これは結構不安になりました。
どうしても抵抗があればイヤホンガイドを借りなければ大丈夫だと思います。(日本語のイヤホンガイドはありませんし)

カテドラル内はとっても広くてとっても重厚で、20年ぶりに見てもやっぱりすごい迫力でした。
何百年も大司教座がおかれたところですからね。

その荘厳な雰囲気はとても写真には収まりきらなかったので(カメラの腕が無いとも言う)、この部屋だけご紹介。
大司教の肖像画の部屋。
(こんなに広いのに、カテドラル全体から見ると片隅の小部屋みたいな感じです^^;)
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中央の椅子の右上が初代大司教(と思われます)で、そこから時計回りに部屋をぐるーっと代々の大司教が描かれています。上の段が終わると次の人から下の段へ移ってまたまたぐるーっと。
絵画技術の進歩がよくわかります。現代に近付くにつれてどんどん綺麗になっていき一番新しい肖像画はまるで写真のようなんです。

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上の段の大司教様、窓の下に描かれてしまったためにハゲちょろけ(^^;
きっととても偉い方だったのでしょうにね・・・

いつまでも観ていたいような美しいカテドラルでしたが、めちゃくちゃ寒くて体が冷え切ってしまったので我慢できずに退散!
外は良い天気で気持ち良い気候だったのに、なんでカテドラルの中ってあんなに寒いんだろう?

(そういや20年前は真夏のスペイン旅行ですごく暑くて、各地のカテドラルで涼んだ記憶があるな)

カテドラルを出た後は、マニアックな場所をまわりました。
普通の観光客はサントトメ教会やエルグレコの家に行くと思うのですが、私が行ったのはユダヤ教会めぐり←ツァイテルちゃんの影響以外の何物でもないよね(爆)

トレドにはかつてユダヤ人街があって、その狭い街区に何十ものユダヤ教会があったそうです。
でも今はふたつしか残っていなくて(それも元ユダヤ教会であって現在はキリスト教区になっているらしい)、教会の中はユダヤ教の博物館になっていました。
トパーズな毎日Z-20130502_11
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燭台とトーラーです。

そうそう帰国してから気付いたのですが、7DOORSのポスターで使用されている燭台もこのユダヤ教の形ですよね。ダビデの星も付いてますし。
トパーズな毎日Z-7DOORS
もしかしてユディちゃんも・・・?

博物館の中ではユダヤ教の習慣を映したビデオも流れていたのですが、結婚式の様子もありました。
広げられた布の下で誓うところやワインを飲んでグラスを割るところ、椅子に座った新郎が担がれているところ、輪になって踊っているところなどが映っていて「舞台と一緒だぁ!」と興味深く見てしまいました。

ユダヤ教会を出た時点で、帰りの電車まで1時間あまり。
目星を付けていた店に入り、母親や姉妹へのお土産としてダマスキナード(トレドの伝統工芸品で24Kを使った象嵌細工)の小物やアクセサリーを購入しました。

それから、少し道に迷いながらも、最初に手に入れていた地図のおかげで無事にトレドの城壁の外へ。
本当に道が複雑で迷いやすい街で(おそらく敵からの防衛の目的もあったのではないかな)、旦那も「地図もらっておいて良かったね」と言っていました(でしょでしょ?)
とりあえずスペインは角(かど)の家に路地名の表示が必ずあるので、地図さえ手に入れておけばなんとかなります(^^)

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人目が多くてこの一瞬しか外に出してもらえなかった熊(^^;

帰りも徒歩で駅まで行きましたが、15分くらいだったかなぁ。
こちらがトレド駅の構内です。
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街の歴史から、イスラム文化とキリスト文化がミックスしたデザインになっているようです。

朝の件を反省して出発時刻に余裕を持って駅に到着しましたが、今度はセキュリティの長蛇の列に並ぶ羽目になりました(^^;
(そのわりに係員はよそ見をしてお喋りに興じているので、目を盗んで入ろうと思えば入れる状況・・・このユルユルなところがまたスペインらしい)

マドリッドに戻ったのが夜の8時過ぎ(まだ外は明るい時間です)
この日の晩御飯はマドリでも有名なレストラン「CASA LUCIO(カサ・ルシオ)」へ。

ここは予約必須のレストランということで、前日のうちに予約をしておきました。
生まれて初めてホテルの「コンシェルジュ」というのを利用してレストランを予約しましたよぉ!英語も通じるし・・・VIVAウェスティンパレス!
(20年前はバックパッカーで門限のあるペンジオン(バストイレ共用の民宿みたいなもんです)に泊まってた身からすると、なんだか大人になったなぁ~って感じでした/笑)

こちらがCASA LUCIO
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外人さんって立ってるだけなのにどうしてこう絵になるんでしょうねぇ。

BOQUERONES
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いわしの酢漬け。
日本でスペイン料理屋に行くときも必ず頼むくらい好きなのですが、ここのお店のも美味しかったぁ!

各テーブルにパンが置かれてるんですが、でっかーい!(笑)
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HUEVOS ESTRELLADOS
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フライドポテトの上に半熟スクランブルエッグが乗っかってます。
店員さんがオススメしてくれた料理なんですが、塩加減や半熟加減が絶妙で美味しかったぁ!

SOLOMILLO
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こちらも店員さんのオススメ料理、牛フィレ肉のステーキ!

お皿がめちゃくちゃ熱くなってる(石焼ビビンバの器みたいな感じ)ので、お肉を切って好みの加減に焼いて食べます。
(写真ボケちゃったけどこんな感じ)
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これまた塩味が絶妙で、お肉が柔らかくって本当に美味!でございましたぁ!

デザートとカフェ・コン・レチェ(カフェラテ)も頂きましたが、どの料理も美味しいし店内の雰囲気もいいし、人気なのが判るお店でした。
リスボンのトリンダーデと共に、もう一度行ってみたい店としてインプット!

食事を終え、アルコール(この日も赤ワインv)も入ってご機嫌なまま、ホテルまでテッテコテッテコ帰る私たち。
夜中の12時というのにたくさんの人が溢れるマドリの街中。
(日本と3時間くらい感覚がズレてるので、深夜12時でも日本の夜9時くらいなんだと思います)

そんな人混みの中、私たちの行く歩道の向こうから歩いてくる日本人カップル。
旦那「おおーっ!」
相手「おおーっ!」
なんと旦那の同僚(←私も同じ会社なので知ってるのですが)ご夫婦でした。

一瞬のすれ違いにハイタッチしてそのまま立ち去る二組の夫婦・・・って立ち話もしないんかい!?(笑)
今から思えばお互いに酔っぱらってて、宿泊先に戻るのが先決だったんでしょうねぇ(^^;

そんな偶然もあり、とても楽しいトレド&マドリの1日でした。



ちなみにその同僚さんからは本日イベリコ豚のペーストの缶詰をお土産に頂きました。
そして代わりにタコのオリーブ煮の缶詰を渡し・・・・・・ってなんやその物々交換(爆)