翌日の朝は、怖れていた通り二人揃って筋肉痛でした。
この日は松島の温泉旅館を予約していましたが、松島観光自体は最終日(16日)にまわすことにして近場をドライブしようということになりました。
ふたりとも若い頃に松島は旅行したことがあったので
(ちなみに私はシャムロックとオーレ！の全ツの時です/笑)
観光範囲が広くないことはわかっていましたし、遊覧船に乗るにしても泊まった翌日の朝早くの方が空いてるだろうと踏んだのです（←これは正解でした）
そこで、仙台から松島をいったん通過して牡鹿半島の先、金華山を目指してみました。
金華山…
旅行に行く前にしっかり下調べをしていたら行かなかったかもしれません。
でもボランティア先を優先に考えて行き先を岩手から宮城に変えた私たちは、観光についてはノープランの行き当たりばったりでした。
それまで通ってきた仙台の街中がすっかり“通常”だったので安堵していたのもあります。
それから、何と言ったらいいのでしょう、あまり悲惨な状況を想像したくなかった…という気持ちもありました。
「復興が進んでいるから東北に観光に来てくださいね！」というようなニュース映像を見て東北に旅行に来たのだから、そうであると信じたかった。
でも松島を通過して石巻に入ると、レンタカーからピピピッという電子音がしきりにするようになりました。
初めは何の音だろう？と訝しんでいた私たちは、じきに気づきました。
車に搭載されたドライブレコーダーが作動する音だったんです。
ドライブレコーダーって、事故の可能性がある不自然な振動を感知すると作動するんですね。
それだけ道路がガタガタだったということです。
牡鹿半島に入ると電子音はさらに頻繁に鳴るようになりました。
私は今回の旅で被災地を見に行くつもりは無かったんです。
神戸の震災時、大学への通学路の様子がすっかり変わってしまったショックが未だに残ってるし。
全壊した祖母宅が更地にされるという日、父に「最後だから見届けに行くか？」と言われても怖くて行けなかった…そんなヘタレ人間ですから。
だから、ただ普通に観光地に向かってるつもりでいて…
でも、ガタガタの山道を通過して海沿いの集落に出るたびに、どこも津波の傷痕が生々しくて。
旦那が「これは目的地に着いても観光どころじゃないかもね」と言うのに黙って頷いたころ、ナビが「金華山観光センター」と表示した場所に着いたのです。
金華山へ渡る拠点、鮎川港は観光なんて状態じゃありませんでした。
さらに車を進めて金華山が見える展望台まで行きましたが、駐車場には大きな亀裂が…
そしてその先の道は通行止めになっていました。
引き返す車の中で、旦那と「復興したらまた絶対に来ようね」と決めて、松島に戻りました。
(※)
意図せず走った道でしたが、しみじみ思ったことがあります。
東京にいてニュースしか見ていないと、大きな町のことしか判らないんだな、ということです。
石巻、南三陸、気仙沼、陸前高田…などはニュースになっているから知っている。
もちろん大きな町は、それだけたくさんの人が被災されたでしょう。
どこが大変で、どこが楽だったなんてことは無い。
でも、トマト収穫を手伝った一帯や、牡鹿半島のいくつもの海辺の集落…ニュースにはならなくても同じように被災しているんですよね。
それを目の当たりにしました。
また、そういう小さな町はもともとの人口が少ないせいか、ほとんど手つかずのまま放置されていたりする。
4階まで津波の形跡が残る無人のマンション。
ひしゃげた橋の欄干。
崩れた消防署。
割れた窓ガラス部分をべニア板で打ちつけて、閉鎖された学校。
防波堤の修復がまだで、土嚢が積み上げられただけの道には「越波注意」の看板。
私が見たのはほんの一部。
青森から千葉までの海岸線に、こんな場所が無数に続いているのかと思うと…気が遠くなりそう。
で、ね。
まだまだ義援金が必要だと思いました。
震災直後はたくさんの人が募金しましたよね。
でも今はどうなんだろう？
それに集まった義援金ってどうなってるんだろう？
私、毎月11日にちょこっとずつしてますけど、実際どう使われてるんだろう？って思ってたんですよ。
もちろん積極的に調べればね、こういう風に使われてますってデータがあるはずですけど、普通に東京で生活していてそういう情報って入らない。
すると、募金しようって気持ちもだんだんと薄れちゃうんじゃないかなって思うんです。
ところが、現地ではちゃんとニュースになってます。
追加の義援金の分配について、宮城県内ではニュースが流れていました。
おおっ！てなんだか嬉しくなりました。
こういうニュースって、全国で流すべきだと思うんですよね。
自分がした募金がちゃんと使われてるんだ、被災者の方の手元に届いているんだ…っていうことが判れば、また募金しようって人も増えると思うんですよ。
…というわけで、こんな辺境ブログで叫んでも仕方ないかとも思いますが
マスコミの皆さーん！
義援金がどう使われているとか、もっと全国にも流しませんかぁ？
(※)
実は…帰ってから調べると、事前予約したら金華山に渡る船もあるみたいです(^_^;)
ちゃんと下調べしたら良かったなぁ…残念
この日は松島の温泉旅館を予約していましたが、松島観光自体は最終日(16日)にまわすことにして近場をドライブしようということになりました。
ふたりとも若い頃に松島は旅行したことがあったので
(ちなみに私はシャムロックとオーレ！の全ツの時です/笑)
観光範囲が広くないことはわかっていましたし、遊覧船に乗るにしても泊まった翌日の朝早くの方が空いてるだろうと踏んだのです（←これは正解でした）
そこで、仙台から松島をいったん通過して牡鹿半島の先、金華山を目指してみました。
金華山…
旅行に行く前にしっかり下調べをしていたら行かなかったかもしれません。
でもボランティア先を優先に考えて行き先を岩手から宮城に変えた私たちは、観光についてはノープランの行き当たりばったりでした。
それまで通ってきた仙台の街中がすっかり“通常”だったので安堵していたのもあります。
それから、何と言ったらいいのでしょう、あまり悲惨な状況を想像したくなかった…という気持ちもありました。
「復興が進んでいるから東北に観光に来てくださいね！」というようなニュース映像を見て東北に旅行に来たのだから、そうであると信じたかった。
でも松島を通過して石巻に入ると、レンタカーからピピピッという電子音がしきりにするようになりました。
初めは何の音だろう？と訝しんでいた私たちは、じきに気づきました。
車に搭載されたドライブレコーダーが作動する音だったんです。
ドライブレコーダーって、事故の可能性がある不自然な振動を感知すると作動するんですね。
それだけ道路がガタガタだったということです。
牡鹿半島に入ると電子音はさらに頻繁に鳴るようになりました。
私は今回の旅で被災地を見に行くつもりは無かったんです。
神戸の震災時、大学への通学路の様子がすっかり変わってしまったショックが未だに残ってるし。
全壊した祖母宅が更地にされるという日、父に「最後だから見届けに行くか？」と言われても怖くて行けなかった…そんなヘタレ人間ですから。
だから、ただ普通に観光地に向かってるつもりでいて…
でも、ガタガタの山道を通過して海沿いの集落に出るたびに、どこも津波の傷痕が生々しくて。
旦那が「これは目的地に着いても観光どころじゃないかもね」と言うのに黙って頷いたころ、ナビが「金華山観光センター」と表示した場所に着いたのです。
金華山へ渡る拠点、鮎川港は観光なんて状態じゃありませんでした。
さらに車を進めて金華山が見える展望台まで行きましたが、駐車場には大きな亀裂が…
そしてその先の道は通行止めになっていました。
引き返す車の中で、旦那と「復興したらまた絶対に来ようね」と決めて、松島に戻りました。
(※)
意図せず走った道でしたが、しみじみ思ったことがあります。
東京にいてニュースしか見ていないと、大きな町のことしか判らないんだな、ということです。
石巻、南三陸、気仙沼、陸前高田…などはニュースになっているから知っている。
もちろん大きな町は、それだけたくさんの人が被災されたでしょう。
どこが大変で、どこが楽だったなんてことは無い。
でも、トマト収穫を手伝った一帯や、牡鹿半島のいくつもの海辺の集落…ニュースにはならなくても同じように被災しているんですよね。
それを目の当たりにしました。
また、そういう小さな町はもともとの人口が少ないせいか、ほとんど手つかずのまま放置されていたりする。
4階まで津波の形跡が残る無人のマンション。
ひしゃげた橋の欄干。
崩れた消防署。
割れた窓ガラス部分をべニア板で打ちつけて、閉鎖された学校。
防波堤の修復がまだで、土嚢が積み上げられただけの道には「越波注意」の看板。
私が見たのはほんの一部。
青森から千葉までの海岸線に、こんな場所が無数に続いているのかと思うと…気が遠くなりそう。
で、ね。
まだまだ義援金が必要だと思いました。
震災直後はたくさんの人が募金しましたよね。
でも今はどうなんだろう？
それに集まった義援金ってどうなってるんだろう？
私、毎月11日にちょこっとずつしてますけど、実際どう使われてるんだろう？って思ってたんですよ。
もちろん積極的に調べればね、こういう風に使われてますってデータがあるはずですけど、普通に東京で生活していてそういう情報って入らない。
すると、募金しようって気持ちもだんだんと薄れちゃうんじゃないかなって思うんです。
ところが、現地ではちゃんとニュースになってます。
追加の義援金の分配について、宮城県内ではニュースが流れていました。
おおっ！てなんだか嬉しくなりました。
こういうニュースって、全国で流すべきだと思うんですよね。
自分がした募金がちゃんと使われてるんだ、被災者の方の手元に届いているんだ…っていうことが判れば、また募金しようって人も増えると思うんですよ。
…というわけで、こんな辺境ブログで叫んでも仕方ないかとも思いますが
マスコミの皆さーん！
義援金がどう使われているとか、もっと全国にも流しませんかぁ？
(※)
実は…帰ってから調べると、事前予約したら金華山に渡る船もあるみたいです(^_^;)
ちゃんと下調べしたら良かったなぁ…残念