安徳天皇漂海記 (中公文庫)/宇月原 晴明


こちらは青玉さんのブログで教えて頂いた本なのですが
すごく面白かったですーーーーー!!

あ、でも舞台「客家」の予習にはなりません、たぶん(^^;


逆に「客家」に関連して読んでいた今までの本のおかげで、この幻想的な小説を楽しめた…というのが正しいところ。

このお話、第1部は平家滅亡から鎌倉時代の元寇までの日本史をベースにしています。
第2部は南宋末期から元(モンゴル帝国)初期の中国史がベース。

日本史っていうのはやっぱり基礎的な知識があるんですよね。
源氏、平氏、北条家という名前にしても、鎌倉、京都、博多という地名にしても、日本人なら説明されなくても判りますよね。

それに比べて、中国は人名も地名も知らないことが多い。
大都とか広州とか言われても、1ヶ月前の私だったらどこら辺なのかも判らなかったと思います(^^;
「文丞相」と呼ばれる人が文天祥のことだとも判らなかったでしょう。
ところが、今まで読んできた「客家」関連本のおかげで、あらまぁこれが良く判るじゃないのぉー!!(笑)


実は「海嘯」を読んだ時に、南宋皇帝の最期のシーンで安徳天皇を連想したんです。
けど、それがこんな風に描かれた小説があったとは…教えて頂いた青玉さんに感謝です。



さてさて、これまで読んできた本にはすべて「文天祥」が出てきたわけですが、彼の出自である「客家族」については一切書かれていませんでした。
「客家」という文字も一度も出てこなかったし。

というわけで次はこれ!

客家の女たち (新しい台湾の文学)/鍾 理和


ついに空ちゃんの本質に迫れるか!?