この8月に一般社団法人日本音楽制作連盟(音制連)、日本音楽事業者協会(音事協)、コンサートプロモーターズ協会(ACPC)、コンピュータ・チケッティング協議会の4団体が「チケット高額転売取引問題の防止」を求める共同声明を発表しました。
最近、CDをはじめとする音楽ソフトの売上は減少傾向ですが、ライブやフェスの入場者数は増加傾向で、高額転売目的でチケットを購入するケースが増え、純粋にコンサートなどに行きたい人が買えない状況が出てきているそうです。
これは同じエンターテイメントとしてプロスポーツの観戦チケットも同様のケースが出ていると聞いています。
昔は、「ダフ屋」といわれる人がチケットを購入し、コンサートやスポーツイベントの会場付近で販売するケースがほとんどでしたね。そうした行為に対応した法令があります。私の住んでいる岡山県でも条例で以下のようなものがあります。
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<公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例>
平成4年条例第2号
(乗車券等の不当な売買行為(だふや行為)の禁止)
第7条
何人も、乗車券、急行券、指定券、寝台券その他運送機関を利用しうる権利を証する物又は入場券、観覧券その他公共の娯楽施設を利用しうる権利を証する物(以下「乗車券等」という。)を不特定の者に転売するため、又は不特定の者に転売する目的を有する者に交付するため、乗車券等を公衆に発売する場所において買い、又は公衆の列に加わつて買おうとしてはならない。
2 何人も、転売する目的で得た乗車券等を、公共の場所において、不特定の者に売り、又は人につきまとつて売ろうとしてはならない。
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しかし、最近はネットオークションでこのような転売が行われるようになり、従来の法令では対応しきれないようになってきています。本来、商取引は自由であり価格は市場に委ねられるということになります。しかし、価格の異常高騰・行きたくても高すぎて買えないなど健全とは言えない状態ではないかと思われます。
適正な取引ができる法規制及び取引システムの構築が急がれます。