三菱自動車は一連の燃費不正をめぐる問題で、10月中にも日産から34%の出資を受けることで事実上、日産の傘下で経営の立て直しを図ることになったようです。

この出資により、日産は筆頭株主になっているJ1横浜Fマリノス(75%所有)に加えて、三菱自動車が筆頭株主の同じJ1の浦和レッズ(51%保有)の株式を間接的に保有することになり、複数のクラブの大量の株式を保有すること(クロスオーナーシップ)を禁ずるJリーグの規約に抵触する可能性が高まりました。

そのオーナーの影響力で試合の勝敗が左右され八百長の可能性が出てくることを防止するために、クロスオーナーシップを禁止しているのだと考えられます。

 

Jリーグ規約 第25

(4)Jクラブは、他のJクラブの株式 (公益社団法人または特定非営利活動法人にあっては 社員たる地位 )を保有してはならない。なお、当該他のJクラブの重大な影響下にあると判断される法人の株式

(社団法人または特定非営利活動法人にあっては社員たる地位) についても同様とする。

(5)Jクラブは、直接たると間接たるとを問わず、他のJクラブまたは当該他のJクラブの 重大な影響下にある法人の経営を支配しうるだけの株式(社団法人または特定非営利活動法人にあっては社員たる地位)を保有している者に対し、自クラブまたは自クラブの重大な影響下にあると判断される法人の経営を支配できるだけの株式(社団法人または特定非営利活動人にあっては社員たる地位)を保有させてはならない。

 

よって三菱自動車は浦和レッズの株式の一部を売却する方針を固めたと報道されました。保有する51%ほどの株式のうち、30%余りを三菱重工など同じ三菱グループや地元自治体などを中心に調整し出資比率を20%未満に引き下げて関連会社から外し20%以上50%以下で関連会社)、クラブの名前も存続させる方針とのこと。

 

一般の市民で株を持ちあう形も可能であったんだと思われましたが、クラブ名にもあるようにルーツが三菱なので主に三菱の関連会社に売却する方針なんでしょうね。