夏のイメージである。


そろそろ街もクリスマスカラーに

染まり始める時期になった。

クリスマスソングの定番は数多くあるが、

山下達郎のクリスマスイブも

その代表曲のひとつだろう。


しかし自分としては、この曲は

夏のイメージがつきまとう。


この曲が収録されたアルバム

「Melodies」が発売されたのは

1983年6月である。

その年の夏には、このアルバムを

ヘビーローテンションで聴きまくった。

そのため、アルバム全体のイメージで

クリスマスイブも夏色になった。


「Melodies」には「悲しみのJODY」や

「高気圧ガール」といった夏曲も収録されている。

当時のラジオ番組で達郎自身が、

夏発売のアルバムにクリスマスソングが

入っている理由として、

発売されたときだけでなく、1年中聴いてほしいから

といった意味のことを話していたのを覚えている。


その後、クリスマスイブは、新幹線のCMに

採用されて大ヒットし、クリスマスソングの大定番に

なっていったことは、周知のことである。


「Melodies」にはほかに「夜翔」「ひととき」

「あしおと」など、お気に入りの曲も多い。

今でも時々引っ張り出してきては聴く。


このアルバムの曲の歌詞には、

「きっと」「そっと」「ずっと」といった歌詞が

多く使われている。

英語詞とシングル予定だった「高気圧ガール」以外

すべてに含まれる。


「JODY君とならきっと分かり合えた」

「揺れる眼差しそっと灯を消して」

「ずっとそばにいてくれるなら何もいらないほんとさ」

「きっと君の目にも僕は透き通ってる」

などである。

上記のラジオ番組で、これらの語感が好きだから

と話していた。


「きっと君は来ないひとりきりのクリスマスイブ」

という歌詞は、「Melodies」に収録されていたことの

証左であろう。