こんにちは。
ぶどうさんです。
ご訪問ありがとうございます。
気温の変化が激しいです。
体が付いていかず、目を回しています。
ちょっと頭と体を緩めないと。
みなさまも無理をなさらず、気づいたら体の力を抜いてくださいね。
本日いきものですから、のお話です。
ピアノのレッスンに通っているぶどうさん。
レッスン中は真剣勝負、緊張しながら必死にピアノを弾いている。
お師匠は普段は気さくで物腰柔らかだが、レッスンはかなり辛口である。
てか、厳しい。
厳しいにもいろいろあるが、子供がピアノのレッスンで感じるビシバシとかいうものではなく、妥協がないのである。
大人の学習者には非常にありがたく、しかし一時も気を抜けない時間となる。
ピアノは持ち運びができないため、レッスンでは当然お師匠さんのピアノを弾くことになる。
当たり前だけど。
その時、たまにどこからともなく隣の部屋から物音のようなものが聞こえることがある。
誰もいないし犬猫や鳥などもいないはずなのに。
毎回ではなくたまになのだが、大音量のグランドピアノを弾いていても感じる気配。
一度確認したところ、誰もいないしペットはなしとのこと。
それ以降、物音は気にならなくなった。
ところがある日。
ピアノを弾くと、かすかにシャンシャン音がする。
ぶどうさんちのアップライトの雑音とは違った、すずが鳴るような、シャンシャンする音だ。
ピアノを弾くとなり、やめると止まる。
となりから聞こえてきた物音とは別のタイプの音だ。
何かに共鳴しているのかもしれないし、ピアノの不調かもしれない。
初めて聞く音だったので、お師匠に聞いてみた。
「なにやら、シャンシャン音が聞こえます」
するとお師匠は真顔でこう答えた。
「生き物ですから」
その答えに驚くとともに、なんだか納得した。
ピアノって、生き物だったんだ。
確かにそうかも。
人によって調整が必要だし、日によって状態が変わるし。
ピアノに携わる人は、ピアノを生き物と思っているのかも。
ただ、ピアノはそのままでは置物に近い。
ピアノを弾くことで息を吹き返す。
だとしたら人間は、ピアノに息吹を送る役目かも。
人間とピアノ互いの力を出しあって、うたを紡ぎだしているのかなあ。
お師匠の「生き物ですから」発言。
ピアノを弾くかぎり忘れられない言葉になった。
その生き物に歌ってもらえているんだろうか。
ピアノを弾くとは、ただ音符を追ってその通りに鍵盤をたたくだけの行為ではない。
それはただの趣味のピアノ弾き~天才ピアニストの違いをみれば明らかだけど。
さらなる奥深さがあることにやっと気が付いたぶどうであった。