空き瓶が大好きなぶどうさん。


形がよかったり、詰め替え用に使えそうな瓶はしっかりとっておく。

同じ形、同じシリーズのものであれば、見た目も揃うので一応とっておく。


特に好きなのが、小瓶。

そのまま捨てきれず、わざわざいろんなものに活用してまでとっておく始末。


なんだかなあ、はよ捨てなはれ。


そんな声が聞こえてきそうだが、気が済むまで楽しむことにした。

こういうことは殆ど病気なのだから、自分の病に付き合うのをやめたと思うまでは続くものである。


さて、ぶどうさんがとっておくのは、大抵醤油や調味料の瓶である。


調味料はいろいろ試すので、バラバラの瓶が集まることになるが、醤油はこの頃決まったところで買っているので、同じ瓶がサイズ違いでたまっていっている。


バラバラよりはそろっていたほうが見た目がすっきりするので、よほどでなければ調味料の瓶は捨てることにして、醤油の瓶を優先的にとっておくことにした。


この醤油の瓶は、900mlのもの以外はリターナブルではない。

唯一の900ml瓶も、回収するところが無いので結局は使い捨てになってしまうのがもったいない。

ならばぶどうさんちでもう一回使うことに異存はない。


瓶にはプラスティックの、開閉するキャップがついている。

これがダメになったら、捨て時である。

いくらぶどうさんでも、スペアがあるならそっちを使います、はい。


この醤油の瓶をしげしげと眺めていて、気がついたことがある。

醤油の瓶は、大抵厚ぼったい。

それなのに、なぜかお酢の瓶は大抵薄っぺらいのである。


一升瓶の場合は同じだろうが、500ml、900mlの瓶を比べると、酢の瓶のほうが全体に薄い気がする。

醤油の瓶のなかには、お酢と同じように薄い瓶を使っているものもないことはない。

しかし醤油の多くは、ペットボトルか厚ぼったい瓶に詰められて売り場に並んでいる。


ぶどうさんは瓶の厚さなど計測していないし、見た目だけでものを言っているのだけだから厳密には間違っているかもしれない。

しかし、お酢の瓶が空になる度に、この均一に薄い瓶が気になってしまうのだ。


醤油とお酢。

どっちかというと、お酢の瓶が割れたほうが周囲は悲惨な状況が展開されそうなのに、なぜかお酢の瓶のほうがよわっちそう。


一体どういうことなんだろう。


醤油がもしかして酵母によって発酵するかもしれないから、瓶を強力にしたとか?

お酢は薄めていて比較的大丈夫だから薄い瓶でもいいとか?

それともきれいな透明の色を際立たせたいから?


考えられそうなことはこれくらい。

くわえて、お醤油の瓶とお酢の瓶の不思議をもうひとつ。


お醤油の瓶のプラスティックの中蓋の開き部分はそれほど広くないのに、お酢の中蓋はきれいにパックリ大きく開いている。


お醤油のほうが粘度は高そうだし、お酢の方がさらさらしていてでやすそうなのに、開口部は逆なのだ。

お醤油はたまに塩分が固まって狭まりそうなのに対しお酢は固まるものは無いはず。

それなのに、逆。


一体なんでなのーーーーー?????


醤油とお酢の瓶が空になるたび、長いこと解消されない疑問を目の前に突きつけられるぶどうであった。



もう悩まんと。はよ捨てなはれ。


そのたびに、ぶどうさんの耳元でささやく声がするのは、はたして気のせいではないかもしれない。