色白は七難隠す。
母は色白じゃないぶどうさんをよく嘆いていた。
そういうぶどうさんは中途半端に地黒。
なーんで色白に生まれなかったかが悔やまれる。
色白でないからすぐ焼ける。
焼けたらそのまま黒くなる。
秋が来て冬が来たら色が抜けるものの、暖かい地方に住んでいたため抜けたかと思いきや春が来る。
その繰り返し。
若かりし頃はそれでもちょっとは気にしていて、日焼け止めクリームを年中塗っていた。
ところが、40歳を越え北国に来てからというもの、気が緩んで日焼け止めなど塗らなくなった。
そのせいなのか、はたまた年齢のせいなのか、顔中シミだらけ。
不思議なことに、北国に来る前よりは北国に来てからのほうがシミの発生率が高い。
こういう顔のシミは、もともと素地があって年齢とともにでてくるという説があるが、それにしてもなぜ急激に増えたtのだろう。
北国では日焼け止めは出かけるときしか塗らなかったけど、殆ど引きこもり状態で出かけない。
北国に来るまでにやっていた、毎日のようにかんかんと日の照る中を歩いて出かけたり自転車をぶっ飛ばしたりということはないというのに。
北国の場合冬は雪の照り返しが強く、紫外線の乱反射は見過ごせない。
それが原因かとも?と思うがどうも腑に落ちない。
北国の人たちは、とくに地元の人たちは色の白い人が多い。
年間の日照時間が短いことを冬の紫外線で相殺しても、色白でシミは少ない。
何が違うんだろう。
周りを見渡せば、40歳以上の南国生まれの人は失礼ながら顔にシミが多い。
ということは。
小さい頃の日焼けの蓄積は侮れないということか。
ポツポツと目立つ大きさのシミが顔中に出始めたぶどうさん。
鏡を見るたびに増えるシミにがっくりしながら、どうにかこれ以上増やさない手はないものかと途方に暮れるのであった。