シュトレン大好きのぶどうさん。


痩せたいといいつつ、しっかりとこういうものは食べるちゃっかり女である。


田舎育ちのぶどうさん。

ドイツ菓子のシュトレンなど知ろうはずもなく、そういったものを売っているおしゃれな店はない。

ところがなぜか小学生の頃母親がシュトレンをどこかで買ってきた。


砂糖のたっぷりかかった、フルーツの入った、ちょいぱさぱさのお菓子。

薄く切って食べることはわかったが、食べにくいことこの上なし。


あまり好みではなかったが、あれば食べていた。(ただの食いしん坊)

ある年、再び母がどこからともなくシュトレンを買ってきた。

そのシュトレンは、今まで食べたことないような、しっとりしたお菓子。

はじめておいしいと思った瞬間だった。


時は流れ、パンを焼くようになったぶどうさん。

実はシュトレンは、ただのお菓子ではなく厳密には発酵菓子であり、パンの一種でもある。

レシピを見つけるや、意気揚々とシュトレンを作った。

作ったものの。

ただのフルーツパンでしかなかった。

昔食べた、おいしいシュトレンとは全く別物の、ただのパサパサしたパンでしかなかったのである。


おいしいレシピがわからないので、買うことにしたぶどうさん。

シュトレンといえば、クリスマス。

クリスマスのお菓子だから当然クリスマス時期にしか売っていない。


売ってないなら作るしかないのだが、レシピは調べれば調べるほど千差万別で、これはというものに行き当たらない。

どうしたものかと思案していたところ、なんと、時期に関係なくシュトレンを売っているお店を発見したのである。



そのお店。

北国の生協で毎週のように案内があり、案内のたびにまんまと策にはまり商品購入しているところで、しょっちゅうネット通販をチェックしていた、北海道のお店。


ロイズ。


なんと、チョコで有名なロイズは、年間通してシュトレンを販売しているのである!


しかも商品レビューがすばらしい。

すごくおいしいというではないか。


これは期待が高まる。


シュトレンが、夏のこの時期に食べられるなんて考えたことなどなかったぶどうさん。


すっかり理性をなくし、注文ボタンをぽちしたのであった。