鍋食器、台所用品大好きのぶどうさん。


欲しいとなれば好機をうかがい必ずゲットする女である。

それが10年単位であっても。


夫にしてみれば、引きこもりで殆ど出かけない隠遁生活にもかかわらず家にいながら金を使う、とんでもない妻でもある。

まったく油断もすきもない。


ぶどうさんは食器が大好きで、独身の頃から出かけては何かしら食器を購入していた。

お金のない学生の頃からそうで、買うのは当然安物。

けれど、少しずつ気に入ったものを集めてきた。


今はそういった食器が食器棚にならぶ。

そういうわけで捨てられない。


結婚後すぐに夫から食器購入禁止令がでたため、新しい食器は最近まで殆ど購入したことがない。


もちろんシンプルライフを目指していたため、気に入らないものは、何年か前に処分した。

今思っても使うのにはとても便利なサイズの皿や小鉢だったので、なんで処分しちゃったんだろうって思うことはある。


便利なものを捨て、サイズのそぐわないものが多く残っている、といってもいい。

独身時代に集めたものは、好みで集めたため食器の種類に偏りがあるのだ。


そんな失敗はあるが、必要ならば気に入ったものを買えばいいんだし、買う楽しみが増えたという風にこの頃は意識を切り替えている。

(ただの口実?)


最近になって夫の禁止令は解除された。(と思いたい)

それはぶどうさんが整理収納上手になったからというよりは、この性格は変えられないと夫が諦めたからだ。

買って使ってみればいいじゃないってことで。


夫のお許しもあり、今年になって久しぶりに食器を買った。

ぶどうさんにしては高めの食器、でもその実そんなに高価なものじゃない。

その食器を誰よりも喜んだのは、実は夫であった。


なあんだ、やっぱり素敵な食器でご飯を食べるのは楽しいんだと意外な発見。

食器を買う罪悪感とハードルが一気になくなってしまった。


で、話は戻るが、直売所になぜか食器が置いてある。

その直売所は、リサイクルショップを併設しているのだが、商品の種類は雑貨屋と見まがうほどのきれいさだ。


中古品もあるが、新品や、手作りの品がちょこまかと並んでいる。

その中に、ぶどうさんの目と心を釘付けにした皿が2枚、棚の中にちんまり納まっていたのである。


ぶどうさんの葛藤は始まった(またここで終わり?!)