ぶどうさんの夫は、趣味らしい趣味を全く持っていない。
全く・・というのは言い過ぎかもしれない。
好きなことはいくつかあるようで、たとえば車の運転だったり、歌を歌ったり、ギターを弾いたり、写真をとったり、旅行に行ったり。
どれにもいえることなのだが、好きな割にはそれほど入れ込んでいない。
車の運転が好きな割りには、妻の理解が得られずコンパクトカーしか買って貰えず、その車だと疲れるからと長時間の運転はしない。
歌を歌うのが好きだが、妻がカラオケに付き合わないため一人でイヤホンで音楽を聴きながら歌うだけ。
ギターは2本もあるけれど、弾く場所と弾く時間がなくて使わないと見た妻が、押し入れに放り込んで押入れの番人状態。
写真が好きだが、使うのは普通のデジカメだけ。
高いお金を出して買った昔の一眼レフはあるが、使わないまま古びてしまった。
随分前から、より使い勝手のいいデジタル一眼レフが欲しいと言い続けているが、妻が却下し続けて買ってもらえない。
旅行はといえば、妻が面倒くさがって付き合わないので行けない。
・・・・・うーん。なんだか、この妻。曲者じゃないか。
夫の好きなことをことごとく邪魔し排除し制限している(汗)
殆ど悪魔じゃないか(ケケケケケ)
そんな我慢強い夫にも、とうとうはまる趣味ができた。
それは、植物を育てること。
以前からちょこちょこと買ってきた植物を植え替えしたり、肥料をやったり(しかし水遣りなど日頃の世話は妻任せ)してきたが、ここ数年地道にいろんな植物を育て増やし始めた。
出かけては小さな植物を買い、ついにはお目当ての植物を物色するために出かけるまでになった。
なんということ!(ブルブルブル)
洗濯物と室外機しかなかったベランダには、所狭しと鉢が並び、ぎうぎう状態。
その鉢に躓いて妻が植物を破壊する恐れがでてきたため、夫は植物を守るべく植物用のトレーを購入しベランダを整理整頓してしまった。
なんということ!今までにない行動パターンではないか。
そのうえ、次に手に入れたいと思う植物を見つけるために、その手のサイトをぬかりなくチェックするようになった。
なんということ!まさに本気じゃないか。
そして、とうとう、家が欲しいな~と言い出した。
なんということ!家を買おうよとあれほど言っても聞く耳持たなかった人が、こんなに簡単に気持ちを変えるとは。
いやはや、植物がすきということからそんなところに発展するか?と驚くばかりではあるが、しかしまあ悪いことではない。
なぜなら、植物を育てるのってお金がかかるといっても道楽といえるほどかかるわけじゃない。
このまま一生趣味といえるものがないまま年を取って、何もしなかったことをぼんやりしながら悔やむ人生とはならないんだから、すばらしいことじゃないか。
ただ、このままいくと、すごく広い庭つきの戸建てが必要になってくる。
もしかしたら、温室を作るなんて言い出すかもしれない。
うーん。
だとしたら、一体いつの時点でどこに家を買えばいいのだろう。
庭付き一戸建てだと・・・田舎じゃないと無理だよね?
転勤族で、両方の実家近くに絶対住むことはなく、縁もゆかりもない土地を転々とする我が家。
どこに家を買おうと自由だが、落ち着けるところが四十過ぎても見つからない。
故に買う踏ん切りが全くつかない。
子供のいない我が家だから、単身赴任はありえない。
夫の年齢では、もうとっくにローンを返したという人もいるというのに、我が家はスタート地点にさえ立っていない。
家を買うって縁というけど、その糸口をみつけ掴み取るまでまだまだ時間がかかりそうな我が家。
夫が楽しそうに植物の話をしている姿を見ると、趣味といえるものがみつかったことをよろこびつつも、この先何度となくあるであろう引越しと、そのたびに大量の鉢をどうやって運ぼうかといったことをちょっぴり心配してしまうぶどうであった。
何はともあれ、家を買う勉強でもしときましょうかね。
縁の糸があっても気がつかないといけないからね。
心の準備だけは万端に。
そして夢はでっかく具体的に。
家を買うのはまだ未来だから思いっきり妄想して楽しもうっと!
夫の趣味に乗じる妻の趣味は、どんな家を作るか妄想することだったりするのだから^m^