地震以来なんとなく先の計画を立てられずに、ダラダラと迎えたゴールデンウィーク。
帰省する気にならず、旅行に行くでもなし。
なんの予定もない。
けれどそれではさびしいので、とりあえず日帰り出来そうな近場に、思いつく限り外出することにした。
ぶどうさんちにしては珍しくアクティブだ。
近場だから、午前中かお昼過ぎまで現地にいて、帰ってくるというパターン。
そうなると、お昼ご飯の準備が怪しくなる。
おなかは減るし、おなかが減れば疲れが倍増するので、お昼は外食することにした。
夜に比べればお昼だとそれほど財布は痛まないし、行ってみたいお店だったりするとそれもまたレジャーになるしで、よしとすることにした。
この連休中久しぶりに買い物にいき、つい長居をしてしまい、遅い昼ごはんをどうしようかと思案しながら帰る途中で、気になるお店を思い出した。
それは、カレーのお店。
インド方面の出身の人がカレーを作っているらしく、本格的でおいしいらしい。
らしいというのは、夫が聞いてきた話だから。
私は粉ものが大好きで、特にナンがすきなのだ。
もしかしたらおいしいナンが食べられるかも?という期待がちょっぴりあり、夫に例のカレー屋に行こうと言ってしまった。
いつもはそんなことを言い出さないので、驚きつつも夫は賛成してくれ、一路カレー屋に向かった。
遅い時間ゆえ客は殆どいなさそう。駐車場は余裕で停車できた。
店に入ってメニューを見ると、幸いまだランチメニュータイムであり、ものめずらしさでそれぞれ別のものを注文した。
私は本日のお勧め。夫は2種類のカレーがついたセット。
殆どインド料理店などに行ったことがないので本場のナンがどういうものかわからないが、ワクワクして待つこと十数分。
やっとお目見えしたナンは皿からはみ出すほど大きかった。
その大きさに驚きつつも、焼き立てで、甘さほどよいその味にすっかり魅了され完食。
まさか全部食べるとはと、夫を驚かせてしまった。
食後にランチについてきた甘ーいラッシーを頂き、大満足でお店を後にしたその夜。
夫の身に異変が起きた。
おなかを壊したのだ!
殆ど同じものを食べているし、おなかを壊すようなものはないとおもわれるのだが、疑わしいものが唯一つあった。
ラッシーだ。
おなかが弱い上乳製品があまり得意でない夫は、氷入りのラッシーがおなかに来たようなのだ。
ぐるぐるというおなかをさすりながら、気の毒な夫は笑いながらこういった。
「ラッシーがね、吼えるんだよ~。ナンがおいしかったから又行きたいんだけどね、残念だなあ。ラッシー以外だと何を注文すればいいんだろう」
他にはコカコーラかウーロン茶くらいしかなかったなあと考えていた私は、そこでやっと気がついた。
おお!そうか、ラッシーだから吼えるんだ!
ナンとうまいたとえなんだろうと感心しつつも、いつもながら同じものを食べてもなんともない自分のおなかにいたく感謝するぶどうであった。