妄想を突っ走らせた結果、怪しげなヨーグルトの出来上がりを待つことになったぶどうさん。


かなり恐ろしげなものができている・・・・と戦々恐々としていたかというと、そうでもない。

ぶどうには、密かな勝算があったのだ。


その勝算とは、ずばり豆乳にあった。


ヨーグルトメーカーのレシピや豆乳ヨーグルトを扱ったブログなどを下調べした際に、使う豆乳の種類と濃度が豆乳ヨーグルトの出来を左右するであろうことに気づいたのだ。


種類とは、成分無調整か調整豆乳か、濃度とは大豆の固形成分含有率のことだ。


種類は味に、そして濃度はヨーグルトの固まりやすさに関係があるようなのだ。

もちろん、豆乳の味自身も豆乳ヨーグルトの味に直接関係する。


種類の制限はなさそうなのだが(さすがにココア味、とかのはまずいようだが)固形分の含有量は6%以上、9%あれば上等らしいのだ。


私が使う豆乳は、北国仕様の成分無調整で固形分が12%以上のものだ。

成分無調整ながら豆乳くささがなく、とろりとしていてとてもおいしい。

これでプリンや呉豆腐をつくれば、濃度の高さ故固く出来上がてしまうため量の調整が必要になってくるくらいだ。


たとえ豆乳カスピ海ヨーグルトが固まりにくかろうと、この豆乳ならヨーグルト状に固まってくれるのではないかという希望的観測があったのだ。


祈るような気持ちで時間が過ぎ、恐る恐る蓋を開けてみておどろいた。


なんと!


普通のヨーグルトのようにきれいに固まっているではないか!


\(^_^)/ばんざーい\(^_^)/


私は賭けに勝ったのだ(え??そんなことしてたっけ)


発酵終了直後に分離しておらず固めに固まっているということは、冷えたらもう少し固くなることだろう。

発酵時間が長くなるとすっぱくなる恐れがあるので、すかさず冷蔵庫へ放り込んだ。


味見をしたくてたまらなかったが、冷えるまでの我慢。

夕食後のちょっとしたデザートになるかもと、期待は膨らむ。


夫の遅い帰りを待ちわび、夕食後におもむろに豆乳ヨーグルトの試食を打診した。

すると。


「イランと最初からいっているだろう。君の勝手でしたんだから押し付けるのはやめて」


いきなり先制パンチを食らってしまった。

断るにもせめて言葉を選べば波風立たぬものを。


夫のいつもながらの心無い言葉に腹わたが煮えくり返ったがここでまけてはなるまい。


こうなったら自分だけ食べてやる!

毎日どんぶり一杯食べてやるんだ!


そう心に誓いながら、出来立ての豆乳ヨーグルトを口に運んだその瞬間。


激マズ!


あまりのまずさに言葉を失ったぶどうであった。