夕涼みと腹ごなしがてらスーパーに向かったぶどうさん。
遅い時間帯に利用することが殆どないので、スーパーの光景に少し戸惑いを感じる。
商品の棚は空き始めているし、これまでみたことのない男性店員が商品棚を整理し始めていた。
いつも待たされる長い長いレジは、拍子抜けに少ない。
意外やこの時間帯は買い物に悪くないかも?と思いつつ、生鮮品や広告の品は望めなさそうだった。
土曜日はたまごが安い。
それは知ってはいたが、生協で卵を買うことにしているので、あてにしたことはなかった。
今週も8個いりを買ったばかり。
・・・・なのだが、その8個入りも使ってしまった。
どうも来週の生協までは微妙なことになっている。
広告の品がないことを承知で、のんびりと卵売り場へ向かった。
遠めに見る卵ケースはスカスカで、ありそうにないなと思ったそのとき、お客さんの一人が卵ケースの前に立ち止まりヒョイと卵をとっていった。
さらにまた一人、ひょいっと卵をとる女性の姿。
どうやら卵自体はあるらしい。
しかし8時前だし、大抵広告の品の卵は数が決まっているから、売り切れで定価か他の商品が置かれているに違いない。
しかしそこは主婦。
一応確かめるべく卵コーナーの前にたった。
??なんと、あるではないか。
ちゃんと広告の値段で。
しかも、賞味期限は一番長く22日まで。つまり一番新しい卵。
ストックが怪しいので迷わずかごに入れて一息ついて、改めて卵コーナーを見渡した。
広告の品の卵の数は少なくなっていたが、冷蔵卵ケースの中も殆ど空だった。
このスーパーの卵はやはり売れるのだ。
そして、少ないながらも残っている卵の産地をくまなく確認した。
広告の品は地元卵。
よその県から来たものは2種類だけ。
他のいろんな銘柄の卵は、驚いたことに地元産。
そして値段は皆200円くらい。
ちょっと高そうな滋養卵のようなものもあったが、それでも350円もしない。
そこでやっと気がついた。
ここは卵天国なのだと。
確かに地図を見ると養鶏場がいくつもある。
市場のような所に行くとおいしそうな卵がたんまりあるし、産直でも卵をよくみる。
ああばかばか、なんで今頃気がついたんだろう。
今まで何の疑いもなく卵の数を制限し、生協でばかり買っていた自分がちょっぴり悔しくなった。
卵天国にいるのに、それを試さずにいたなんて。
そう気がついたからには、もう迷うことはない。
卵を使ったものをこれからせっせと作って、この土地での卵生活を、もとい食生活を楽しんでしまおう。
べジーな生活をしているとたんぱく質の摂取は少なめ。
手始めに滋養たまごなぞで卵掛けご飯を毎日なんてどうかなあと、夫にそれとなく話してみたら。
カロリーとりすぎ。
だいたい君はお菓子食べすぎでしょ。たんぱく質も卵もとりすぎなんだよ。
と一蹴されてしまった。
生卵なんて決して食べないと知りつつ意地悪で夫に進言したのだが、返り討ちにあってしまったぶどうであった。