金柑の保存食としては砂糖や蜂蜜で煮た金柑の甘煮や、ドライフルーツ風の砂糖漬けがある。


そういったものは前回お話した菓子材料、ジャムのような使い方よりは、そのままおやつや食後の甘味として提供されている。


おせちや日本料理に、茶せんにした金柑は風情がある。

香りも素晴らしくお料理とよく合うと思う。


しかし・・・

私は実は金柑の甘いのが嫌いだ。


甘いのが嫌なのでも、味が嫌なのでもない。


金柑は、金柑のど飴という商品があるくらい、喉にいい。


実家では毎年金柑を砂糖漬けにし、それを大事に保存する。

風邪っぴきの時に煎じて飲むためだ。


砂糖漬けを鍋に入れ、必要なら蜂蜜、生姜などを入れて煎じるのである。

このときに忘れていけないのがくちなしの実。

なければ入れなくてもいいが、くちなしを入れたほうが効果はあるような気がする。


風邪をひいて寝込むたび、母が必ず金柑を煎じてくれた。

金柑とくちなしと甘い匂いが家中に広がり、湯気と独特の匂いを漂わせた煎じ汁が寝床にやってくるのである。


今思えば親の愛なのだが、病気でも食欲のある私にはこの甘くて妙な匂いの煎じ汁が嫌でたまらなかった。

こんなのいいから食べもんくれと思ったものである・・・


そういうわけで、今でも金柑のお菓子が好きではない。


しかしいざ風邪をひいたとなると、やはりごそごそと金柑の砂糖漬けのビンを引っ張り出し煎じてしまうのは、習い性というものだろうか( ̄□ ̄;)!!


王冠2マダムは家族のヒーラー。家庭の保存常備食で上手に家族を養生すべし


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