しかしねえ。
最大の「捨てを阻むもの」とは。
記憶力ではないだろうか。
我が家での会話で、ピンときた事実である。
以下 =夫
=夫 =私
=私
 アパートの玄関周りが汚れていたから、ホースで水を流したいくらいだったよ
アパートの玄関周りが汚れていたから、ホースで水を流したいくらいだったよ
 へ~、でもホースってどこにあるの?
へ~、でもホースってどこにあるの?
 あれ?あったでしょ。長いヤツ。倉庫に。
あれ?あったでしょ。長いヤツ。倉庫に。
 とっくの昔に捨てたよ?使わないし、ホースって捨てるのに困るから。
とっくの昔に捨てたよ?使わないし、ホースって捨てるのに困るから。
 え~~、きれいだったのに。捨てちゃったの
え~~、きれいだったのに。捨てちゃったの
 ・・・・
・・・・
話題のホースは、10年近く使わずに放置していたものを3年前に処分していた。
このホース、元をたどれば20年くらい前に購入したもので、引っ越したあとは使わなかったもの。
どう考えても必要ないし、必要なときに手に入れればいいやと自分に言い聞かせてやっとこさ処分したのだが。
そして、必要な場面は登場しなかった。
それなのに、である。
捨てられない、この背景には異様に記憶力のいい夫がいることで「万一」が起こるかもしれないという恐れと、
存在を忘れないためにいつかくる出番に備えられるという死贓品創出のメカニズムがからんでいるのではないかと密かに推理するぶどうであった。
 マダムは忘れ上手。恐れの元となるものは上手に忘れるべし
マダムは忘れ上手。恐れの元となるものは上手に忘れるべし