春になり落ち着いたころあいを見計らって、図書館に行った。
私は夏と冬の図書館には行かない。
なぜなら、人が多い、受験生が多い、体が痒い(夏)、風邪をひきそう(冬)だからだ。
体が痒いというのは、大学のほこりっぽい図書館で持ってしまったトラウマともいえるものなので、まともには聞かないで欲しいが。
久しぶりの図書館ではあるが、田舎なので蔵書数は期待できない。
新刊がボチボチ入っては来るのだが、読みたい本は本屋かネットのじゃないと手に入らない。
図書館で借りるのは、もっぱら自分が興味を持たないもしくは購入することはないであろうジャンルのものが結構ある。
そういいつつ、哲学や宗教、精神世界関係のところをチェックするのは忘れない。
抜け目はないのだ。
その棚に、美輪明宏さんの本がポンと置いてあった。
彼?彼女?が書いた本は何冊もあるが、そのときはたまたま1冊だけ。
ほかに何冊か図書館で持っているのかもしれないが、とにかくそれだけだった。
その本の題名は「乙女の教室」
小さめ変形版の分厚い本で、講義形式で進んでいく。
といっても、とても読みやすい文体で飽きることはない。
美輪さんによれば性別も年齢もあまり意味はなく、大事なのは人間としてどう生きるかということを「乙女の教室」で講義しているようだ。
だから、この本は乙女と銘打ってあるが、実は子どもから老人(とは言ってないけど)まで、男も女もひっくるめての生き方講座のようなものだ。
人生の先輩であり、マダムの先輩のような美輪さんの本を拝読し、素晴らしいと思うと同時にその凛とした姿勢を見倣おうと目論むぶどうであった。
マダムは凛とした女。倣い、倣われるよう自己を磨くべし