40年前の今日、岡山県と香川県の民放が相互乗り入れを開始した日でした。


それまでの両県の民放

岡山県はTBS系メインのRSK山陽放送、フジテレビ系メイン・テレビ朝日系サブのクロスネットのOHK岡山放送が、香川県は日本テレビ系RNC西日本放送とテレビ朝日系KSB瀬戸内海放送がそれぞれ二局ずつありました。

民放相互乗り入れ以前からRSK山陽放送は香川県でも越境受信する世帯が多かったほか、RNC西日本放送は岡山県南部でも越境受信する世帯が多くいました。

NHK高松放送局が1969年3月に香川県域のテレビ放送を開始する以前は、NHK岡山放送局が岡山県と香川県の両県をサービスエリアにしていました


小豆島中継局こと北讃岐中継局

小豆島の中継所が鍵だった

そして、相互乗り入れを可能にしたのは小豆島の中継所で、それが岡山からも香川からも丁度良い場所にあり、互いの相互乗り入れにも好都合だったと言えます。


金甲山送信所は岡山県にありますが、児島半島にあるため岡山県のみならず香川県からも見渡せる位置にあります。
民放相互乗り入れ以前の親局はRSK山陽放送とOHK岡山放送が岡山県の金甲山送信所、RNC西日本放送が香川県の五色台送信所、KSB瀬戸内海放送が香川県の前田山送信所にそれぞれ設置していました。
民放相互乗り入れでRNC西日本放送とKSB瀬戸内海放送の親局が金甲山送信所に統合しました。
KSB瀬戸内海放送は金甲山送信所に新しい親局を設置して、前田山送信所を高松中継局に降格しました。
RNC西日本放送は金甲山送信所に親局を移転、前田山送信所に高松中継局を設置しました。それに伴い五色台送信所は廃止されましたが、五色台送信所には現在も香川県のFMラジオの親局が設置されています。

1969年4月開局から1979年3月まではOHK岡山放送はフジテレビ系メイン・テレビ朝日系サブのクロスネットでしたが、民放相互乗り入れ開始と同時にフジテレビ系フルネットに移行しました。


その後も拡充は続く

相互乗り入れ開始後、1985年にはテレビ東京系初の地方局となるTSC・テレビせとうちが開局。岡山県を拠点に取り、地元企業の福武書店(現・ベネッセ)がスポンサーに付いたのも大きかったと言えます。

TSCテレビせとうちは開局と同時に金甲山送信所に親局、前田山送信所に高松中継局を設置しました。

相互乗り入れ後も視聴不可能なエリアが残っており、香川の二局が岡山県の隅々迄到達するのに平成末期迄掛かりました。