残念ながら削除されましたが、YouTubeのコメントで地元在住(または経験者)から貴重なコメントを戴いていました。

当時は渦中の放送局となった山形テレビ

 当時はフジが日テレやTBSを凌ぐ視聴率を乱発、三冠王を取っていた一方、テレ朝は人気番組が限られており、長期間で万年4位という厳しい状況にありましたよねえ。 特に昼の番組、『笑っていいとも!』と『ごきげんよう』がネットチェンジでTUYにネット移行されることなく見られなくなってしまったことで、尋常でない怒りを買いましたよねえ。 両番組を見るために、フジ系列局開局嘆願署名が行われたり、隣県系列局を見るためにアンテナを追加したりと、アンチYTS運動が全県で繰り広げられるほどだったのを覚えています。 結局ネットチェンジからた4年後、一部地域ながらもフジ系テレビ局が復活することになりましたが、未開局地域を残したままエリアカバーを終えてしまい、問題は未解決で終わりました。

この山形テレビの臨時株主総会で質疑応答無しで7分で閉会したと言う点に付きましては、この時迄に幹部等が朝日派に入れ替わっていたのか?、満場一致で閉会したのには驚き、ネットチェンジは会社の総意である様に思えました。

YTS社内でもフジテレビ系からテレビ朝日系へのネットチェンジを疑問視する声が挙がり、「どうしてフジテレビ系を脱退する必要があるのか?」や「テレビ朝日系に移れば経営再建出来るのか?」とネットチェンジを疑問視するYTS社員もいたほどでした。


ネットチェンジで変わった事

視聴率では他局に敵わない為、ネットチェンジ後は地域密着を目標に様々な番組を提供しました。

その目玉と言えるのは、フジテレビ系列時代の1970年代の「どんぐり合戦」や「チャンネルはU」以来のゴールデンタイムのローカル番組としてネットチェンジ直後の1993年4月から1996年3月まで水曜19時から放送されたローカルクイズ番組「クイズ・親子でドキドキ!山形物語」ですが、1995年4月1日にスペシャル版の「クイズ・親ドキ!スペシャル 超山形物語」を開局25周年記念特番として放送しました。

何と言っても「山形に住んでいる人なら誰でもテレビに出られるチャンス!」と言うのも地元地域密着番組ならではの売りと言えました。

その後、嘗ての「気分は芭蕉で600里 長門裕之・奥の細道を行く」、「地球大好き!やまがた大好き!」、「スーパーアドベンチャー 山形探検・大冒険」、に続く不定期番組として、テレビ朝日のレギュラー番組を休止して「山形の四季番組山形◯(四季の漢字一文字が入る)一番!」や、ラーメン特番等が放送され、更にキー局の「スーパーJチャンネル」と連動する帯ワイドニュース&情報番組「ゴジダス」で一つの完成を見ました。

また、ネットチェンジ直後のYTSはテレビ朝日系垂れ流しでは視聴率が取れなかったことから、テレビ東京系の番宣ネットにも力を入れました。

開運!なんでも鑑定団、しましまとらのしまじろう、愛ラブSMAP!、ギルガメッシュないと等を放送して、タミヤRCカーグランプリ、ザ・スターボウリング等フジテレビ系時代から継続した番組と合わせてネットチェンジのダメージから立ち直る原動力になりました。

フジテレビ系時代のYTSでは、クイズ地球まるかじり、テレビあッとランダム、キャプテン翼、ミスター味っ子、まいっちんぐマチコ先生、少女雑貨専門エクボ堂、ヤンヤン歌うスタジオ等を番宣ネットした実績がありました。

更に秋田テレビキー局東北地区ブロックネット放送の「クボタ民謡お国めぐり」も、秋田テレビはネットを打ち切る事なく継続してくれた事で苦境を乗り切り、本番組は再び在京キー4局の系列局で放送される事になりました。(フジテレビ系・秋田テレビ、仙台放送、日本テレビ系・福島中央テレビ、テレビ岩手、TBS系・青森テレビ、テレビ朝日系・山形テレビで、以前はテレビ朝日系新潟テレビ21でもネットされていた)

2024.2.17・山形のはっちゃんさんの指摘を元に修正加筆


山形県の救世主になった…筈だったさくらんぼテレビ

その後、1995年に山形第四民放局の周波数が割り当てられて、1996年2月に山形第四民放局の免許が交付されました。1997年に代替局・さくらんぼテレビが開局しますが、さくらんぼテレビを以てしても山形県全域をカバー出来なかったと言う事実を見落としており、結局は「怒」と言うのが偽らざる心境だったかも知れません。


反面、YTSは令和に入ってから深夜アニメの番宣ネットを本格化させて、Sonny Boy、黒の召喚士、ワールドダイスター、ライアー・ライアー、ダークギャザリング、フェーレンザイ、結婚指輪物語を放送しました。
テレビ朝日系列も土曜深夜に深夜アニメ枠でテレビ朝日発のNUMAnimation、ABC発のANiMAZiNG!!!を24局ネットで放送しており、地方のアニメファンからは重宝されています。


そして、山形県の救世主になった筈だったさくらんぼテレビも、悪質なワンマン会長による独裁体制が問題となっています。