1994年10月11日、後に歴史の闇に葬られ封印作品となった駄作ドラマが世に現れました。

その名は「八神くんの家庭の事情」でした。

 

原作漫画では?

原作漫画は、1985年から1990年迄連載され、ごく普通の男子校に通う八神裕司にはある悩みがあり、自分の母親が自分より若く見える事で、周りに弄られマザコン化してしまった裕司は様々なトラブルを起こしたり巻き込まれたりするのであった。

1987年にCDドラマが、1990年にキティフィルムでOVA全3巻がそれぞれ発売されました。

キャストは主人公・八神祐司には当時の人気声優だった矢尾一樹さんが、母・野美には惜しくも昨年亡くなった故・本多知恵子さん、父・陽司は穴子さんで有名な若本規夫(当時紀昭)さん、四日市先生は大ベテラン神谷明さん、祐司のGF五十嵐真幸は川村万梨阿さんがそれぞれ担当しました。

その上でのドラマ化で、ある程度の期待がありましたが…。

 

ドラマ版では…

そして、製作発表と内容でファンは阿鼻叫喚の絶叫が響き渡るのでした。

先ず、野美が夏木マリさんが演じ熟女の魔女となり、余計に子離れ出来ていない母親となり、そして、息子の祐司は国分太一さんが演じ、原作より情け無くなり、そして男女共学校となり、五十嵐真幸は祐司のGFとして当時の芸能人だった持田真樹さんが演じていました。

皆「これでは別物だ!」とお怒り奉り、失望した視聴者も多かったです。

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視聴者・原作者を怒らせる

処がこの改悪に視聴者や原作者も激怒し、終いには原作者が「私はこのドラマの製作には一切関与していない」の声明文を出し、原作者名義から原案者名義へと変更されました。

 

そして、歴史の闇へと封印へ

放送終了後、本作は二度と再放送もソフト発売もされず、「幻の駄作ドラマ」となりました。

そして、駄作ドラマを輩出し続けたABC火曜ドラマは翌年秋に廃枠となりました。

真偽は兎も角、この事態が起きたのは企画者が自分の企画を通したいばかりに、本作漫画のネームバリューを利用したと考えられ、跳んだ風評被害を受ける事になりました。

これなら完全オリジナルの作品として出せば、封印される事は無かった筈でした。