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1981年「Dr.スランプ」のアニメ開始と同時に、国際映画社製作のロボットギャグアニメ「めちゃっこドタコン」がスタートしました。

 

当時のテレビ絵本より

 

めちゃっこドタコン

あらすじ

団コンッェルンの総帥の孫娘でボクっ娘のミチルは11歳にしてロボット工学の博士号を取得した。

しかし、そんな天才のミチルも一人っ子で、弟欲しさにアンドロイド・ドタコンを製造。

様々な騒動を引き起こし、その後は2号妹アンドロイド・チョピ子を製造。様々な物語を紡いでいく。

 

Dr.スランプの向こうを張ろうとしたが…

Dr.スランプの少女アンドロイド・則巻アラレに対し、ドタコンは少年アンドロイドで、同じ放送局で類似コンセプトのアニメが同時に放送される事態となりました。

しかし、Dr.スランプがゴールデンタイムの全国ネットに対し、ドタコンは土曜夕方6時のローカルセールス枠だった為、良くて日時遅れの時差ネット、更に酷い場合は他局での番宣ネット、最悪は未放送と散々な扱いと同時に、関東キー局の裏番組が「太陽戦隊サンバルカン」だった事が致命的で、半年で終わりました。

 

 

当時のテレビ絵本より

 

サイボットロボッチ

あらすじ

日本の山川村に住むデコ博士は、サイボットと呼ばれるアンドロイドとメカアニマルを製造する科学者として知られていた。

そんなデコ博士は少年型新型サイボット・ロボッチを製造。ロボッチはその天真爛漫さから様々な騒動を起こす。

山川村派出所へ転勤したサチコ婦警とは腐れ縁となり、その妹のクルミとは直ぐ仲良しになった。

そんな日々を暮らす中、サイボットの技術を盗用せんと産業スパイが暗躍。サチコが転勤したのも、その産業スパイを逮捕する為だった。

こうして、ロボッチ達のドタバタと産業スパイの犯罪が繰り広げられる事になった。

 

ダイナミックプロの変化球作品

1982年10月にナック製作・テレビ東京&テレビ大阪で放送開始されたサイボット・ロボッチは、原作名義はダイナミックプロの故・石川賢氏と脚本家の安藤豊弘氏のコンビとなっており、石川氏はキャラデザ、シナリオは安藤氏が担当だったと言われ、キャラデザだけながら石川氏唯一のギャグアニメとなりました。

本作は「Dr.スランプ」のオマージュ作品ですが、ダイナミックプロ原作だけあって、お色気あり、笑いあり、涙ありの展開となりました。

 

まさかの放送延長

2クールの放送予定だったロボッチ。何故か好評だったらしいのと、次番組の製作決定遅延の影響か、もう1クール延長される事となり(出来れば2クールの全1年にして欲しかった。)、放送延長決定に伴い、産業スパイは第21話で逮捕され、第22話からは世界征服を企むマッドサイエンティスト・ハイブローとの対決となりました。

最も放送予定のお陰でエピソードのバリエーションが増え、ロボッチが江戸時代にタイムスリップし、サチコの先祖と共闘するエピソードも放送延長のお陰でした。

また、ハイブローのテーマとして「人間と機械の共存共栄」があり、機械を超えたくて終盤遂に自らサイボーグ化したエピソードはDr.スランプのドクターマシリトを連想しました。

 

結局、本作もアラレちゃんを超えられませんでしたが、良く出来た佳作と言えます。