生きるということ | ~しなやかに生きる~

生きるということ

今朝 久々にテレビを見ていて


また 中也のひとつの詩が


頭に浮かんできました・・・


      

        夏


血を吐くような 倦(もの)うさ、 たゆけさ


今日の日も畑に陽は照り、麦に陽は照り


睡るがやうな悲しさに、み空をとほく


血を吐くような倦うさ、たゆけさ



そらは燃え、畑はつづき


雲浮び、眩しく光り


今日の日も陽は炎(も)ゆる、地は睡る


血を吐くようなせつなさに。



嵐のやうな心の歴史は


終焉(をは)つてしまつたもののやうに


そこから繰(たぐ)れる一つの緒(いとぐち)もないもののやうに


燃ゆる日の彼方(かなた)に睡る



私は残る、亡骸(なきがら)としてー


血を吐くようなせつなさかなしさ。





    ・・・この詩に触れる時、

幼い頃・・・


私は不幸な生い立ちでもなんでもないと思いますが・・



この世の中に

無常とか 

理不尽さとかいうものが

存在するということを

薄々感じはじめた頃で


生きているということに

何とも言えない切なさを

感じたことを思い出します




陽はのぼり

また沈み


風は吹き

波は打ち


偉大な自然を背景に

日常というものは

必ず容赦なくやってくる


こういう自然の威厳の前に

人間のできることといったら


ほんの小さな些細なこと・・・


それならそれで

じたばたせずに

あまり思うわずらうことなく


少しでも

自分の納得できる生き方を

しようと考えた方が

絶対 得だと思います




・・・今日 かんがえたこと・・