実例紹介(ドーメル アマデウス365)細かい仕様 | Genuine Savile Row(本物の背広)のブログ

Genuine Savile Row(本物の背広)のブログ

スーツの解釈は様々です。

このブログではオーダー(カスタムメイド)スーツの話題を中心に私なりの見解を述べていきたいと思っています。


いつもながら、ラペルのピーク部分が鋭いサンプルジャケットを預けて工場に指示してもらいました。
この工場での仕立ては3回目になりますが、毎回再現性が極めて高いです。
 
生地にパープルのラインが入っているので裏地はそのラインに最も近いパープルとしました。
もちろんキュプラ100%、銘柄は旭化成のAK1800です。
 
 

スラントポケット(チェンジポケット付き)です。ここの角度は毎回物足りなさを感じてしまいますが、色々と指定ができないことが却って失敗のなさに繋がっています。
 
 

いつもどおりの袖の5つボタン重ね本切羽です。
ボタンはもちろん本水牛。色味はもう少し明るいブラウンでも良かったかも知れません。
 
 

台場は継台場。D型閂(Dカン)の糸色指定はできません。実用上問題ありませんので良しとしましょう。
 
 

ベストも裏地はジャケットと同一。
 
 

背中は表生地に合わせた色としました。
 
表生地に差し色が入っている生地の場合、裏地は極力それに合わせるようにしています。裏地は普段見えないのだから自由にすればいいのでは?という方もおられますが、3ピースであれば動いた時に意外と裏地が見えます。ネクタイやシャツは表生地を意識して選んでいるはずですから、裏地のせいでバランスが崩れることはもったいないと考えています。

差し色を拾うこと。
私が求める『オシャレな既製服みたいな注文服』にするための条件の一つです。