「なんだかわからない・・・」
「この先どうなるのかわからない・・・」
「全然知らない・・・」
「どうしたらよいかわからない・・・」
「相手がどう思ってるのかわからない・・・」
「いくらかかるかわからない・・・」
そのような時、確信がなく、心は不安になります。
不安とは、心が安定を欠いている状態。
逆に、安定とは、見ていて「安心できる状態」に
なってることですね。
「動作が安定している」
「脈が安定している」
「数値が安定している」
動きのある中に拮抗があり、
要は、バランスが取れている状態です。
バランスといえば、“天秤ばかり”や“やじろべえ”が思い浮かびますね。
「重心が定まっていて、左右の重さに偏りのない状態」の時、安定します。
手で触れると上下に揺れますが、やがて静止し(ているように見え)ます。
これを私達の日常に置き換えると、
「心が定まっているから、あれこれ迷わない状態」
「信じているから、疑いのない状態」
「やんちゃ坊主だけど、意外に優しいところがある」
などなど、心の天秤が「バランスが取れてる」と感じる時、
私達は「安心」するのです。
天秤が「たとえ」として悪ければ「振り子」でもいいですね。
振り子を振ると、左右対称のバランスの取れた動きをします。
イメージしてみてくださいね。
心の振り子も、ネガティブになったりポジティブになったり
どっちにも振れるからこそ、バランスが保てるのです。
でも、その振り子が左に上がりっぱなし、とか
右に振れたまま戻ってこない! ってなったとしたら
なんか変でしょ。
生理的に「気持ち悪い」ですよね、そんな振り子。
よろしいでしょうか?
バランスを保つには、振り子が振れなくてはならないのです。
心の安定を保ち、安心を得るには、天秤が動かなくてはなりません。
言い換えると、「天秤は上にも下にもどちらにも動く」とわかっている
から、今、下に下がっていても、反対側におもりを載せれば、上に上がる
だろうということは「予測の範囲内」の動きなわけです。
当たり前ですよね?
心とは動くものなのです。
心の天秤は、動くからこそバランスをとることができるのです。
心の天秤が、ネガティブにさいなまされて沈んでいるなら、
反対側にポジティブを乗せてあげることで浮上できるのです。
何もしなければ、片側が下がったまま、沈んだままで、天秤は動きません。
子どもが「さみしさ」を抱き、心が不安や恐れに囚われている時、
まるでその恐怖を振り払おうとするかのように「暴れる」ことが
あります。
その子の心の天秤が「安定」するためには、「さみしさ」に沈んだ
反対側に、それと釣り合うものを乗せてあげる必要があります。
天秤が釣り合っている時、左右の高さは同じです。
その子を上から目線で、つまり「悪い子」として見ていたのでは、
その子はいつまでたっても下がったままで浮上できません。
まずは、その子の心の天秤が釣り合って「安定」するために、
私達オトナは、おもりを調整してあげる必要があるのです。
例えば、もしその子が大きな天秤ばかりの一方に乗っているとしたら、
私達オトナは、支点(視点)の位置を変え、その子と同じ高さ、同じ
目線になるように、もう片方には慎重に乗らなくてはならないのです。