タイヤをきちんと交換するということ
いきなりですが、今日のブログは長文+私の独断と偏見+乱筆ですのでお時間のない方や気分を害する方はスルーしてくださいね
そんなのタイヤ屋だったら当たり前やろ!
って言われると思いますが、
この
「き・ち・ん・と」
タイヤを交換する、ってのは意外とされて無いところも多いと思います
今日は弊社の「き・ち・ん・と」タイヤ交換を少しご紹介します
先日入庫のM様のパサート
いつもの私の大好きなコンチネンタル
プレミアムコンタクト6
通称PC6に交換工程で紹介していきます
まずはリフトアップしてタイヤ&ホイールを外していきます
そしてタイヤの空気を抜いたり、古いバランスウエイトを外したり
次にタイヤチェンジャーを使ってホイールからタイヤを取り外します
ここで「き・ち・ん・と」ポイント!
あっ!その前に写真はありませんが、ホイール裏には今までのバランスウエイトが貼り付けてありますが、両面テープ跡も含めて綺麗に除去しております(当たり前ですよね)
ホイールから古いタイヤを外すと100%リム部に古いゴムカスが
もちろんですが、このまま新しいタイヤを組み込みしません
キッチリきれいに除去します
これをするのとしないのでは後の作業に響いてきます(この後紹介)
この作業って結構していない自称タイヤ屋(笑)も多いですね
何回もタイヤ交換を行っている場合はこういう所で前回タイヤ交換したお店の程度が分かります
このリム部のゴムカス除去、普通にタイヤの組み換え時間の倍はかかるので安売り店や時間で勝負のお店はまずしないでしょうね、後知識のないところも
タイヤを組んでしまえばわからないですからねー
でもしつこいようですが、この後に効いてきます
ホイール内側のリム部が綺麗になったら
新品のタイヤを組み込みしていきます
この組み込み時にいまだにレバー何本もかけて組んでるとこもありますが、考えられませんね
この組み込みひとつとってもうち独自の方法があるのですが、そこは企業秘密ということで...
ヒントはこのタイヤチェンジャーでないと無理かな
組み込みが完了すると
次はホイールバランス測定(写真は違います)
これがとっても奥が深い作業工程
むしろこの工程にかなり重点置いてます
なのでこの工程がでものすごい時間がかかる時もあります
自称タイヤ屋の方はなぜって思うかもしれませんが...
このバランス測定の工程で重視するのはタイヤ、ホイールのマッチング
簡単に言うと回転させてみてきれいに回っている(上下左右ブレが無いか)かどうかを見ます
そんなの丸いから当たり前だろ!
って思われると思いますが、そうではありません!
実際そう言う実際タイヤ屋も多いのも事実
そう言っている自称タイヤ屋は看板降ろした方がいいかもしれません(苦笑)
この工程は私が一番拘っている工程で、ホントはこんな機械も導入したいんですが、国内ではここのメーカーしか無いのでなかなか踏み切れなかったり、これは欲しかったのですが、国内の輸入元を全てあたったのですが、導入予定なしとの事でした
この工程は日本国内ではあまり重要視されて無いんでしょうかねー
で、話は戻りますが、ホイールバランサーで回してみて回転の綺麗さをみて納得いかない場合はもう一度タイヤチェンジャーにセットして「タイヤを回します」←位相合わせとも言う場合もあるのかな
簡単に「回します」って言ってもかなりのリスクの伴う作業になります
特に高価なBBS FORGEDなどは...
うちのタイプのタイヤチェンジャーが無いとまず無理でしょうね、特に大きいサイズのタイヤは
そうすると、黄色の印
いわゆる軽点がズレますよね
ご存知の方は多いと思いますが、この軽点はホイールのエアバルブに合わすのがセオリー通りですが、うちは全く気にしません
とにかく真円度を高めるためにタイヤを回すので、そうなると上の写真のように軽点がずれることが多々あります
そうなると中途半端に知識がある方や、自称タイヤ屋の人は軽点がズレてるから下手なとこでタイヤ組んだねー、とか言う人もいますが、そんな人はタイヤを「き・ち・ん・と」交換すると言うことを知らない方でしょうね
そもそも私は軽点を合わせると言うことはおまじないみたいな物だと思ってます(笑)ので重視しません
この軽点の黄色の印、日本国内で販売されているタイヤ独特のものなんですよね(一部アジア向けあり)
ヨーロッパメーカーのタイヤ(アジア向け以外)にはそもそもそんな印はありません
たまたま今日入ってきたミシュランのPSS
何も無いですよね
コンチもほとんどありません
OE(純正)で納入しているタイヤの場合はユニフォミティマーク(赤色の印)はあることもあります(この意味は今回は割愛します)
海外(ヨーロッパ)ではこのタイヤ交換作業のユニフォミティチェック&修正は当たり前なんですよ
だから先ほどの機器があったりと
タイヤ交換機材もいまだにヨーロッパ製品が多いのも納得です
そして納得する真円が出たら初めてホイールバランス修正作業に入ります
このホイールバランス修正作業もうちではこの重り使用
これ重量誤差がすごく少ないのと、何よりも見た目が良い←これ大事
このバランスウエイト(重り)の数でもイチャモンをつける方もいますが、ウエイトが多いからダメっ!とか
まあ、重量修正が少ないにこしたことはないのですが、タイヤの真円が出てると自ずとウエイトも少ないもんです
重量のアンバランスは後からいくらでもウエイトを貼る事で修正は可能ですが、真円は一度タイヤに熱が入ると修正は難しいですから
ホイールバランス修正後に0になっててもユニフォミティが悪いと振動が出ます
特に輸入車(BMW)は顕著です
国産車はそこまでシビアでは無いですね
100kmや120kmだと振動が出ててもあまり気づかない方もいるかと思います
その上の速度域では真円度がモノを言う世界です!
で、やっと車への取り付けです
車両側もきれいに清掃&ハブ部のグリスアップ
これも昔から愛用している企業秘密のグリス(笑)
そしてこの車への装着の際にタ○ヤ館などでは振動させてボルト、ナットを締めることをやったりしてますが、私は否定しません
むしろ理に適ってると思いますが、これまでご紹介した工程を全て施工した上での最後の仕上げであればいいと思います
リム部の清掃や真円度チェック及び位相合わせや車両側の清掃をやらずして、最後に振動だけ加えてもあまり意味ないんでは無いでしょうか
で、やっと完成です
この工程を二人(弊社代表と)で約一時間半
「き・ち・ん・と」
「タイヤ交換」するとこのぐらいは平気でかかります
タイヤ交換もかなり奥が深いのを少しはわかっていただけたでしょうか
最近では持ち込みOKや格安タイヤ交換などなどいろいろありますが、タイヤってどこで交換しても同じじゃ無いと言うことを少しわかっていただけましたでしょうか
良いタイヤはこのように仕上げ方によってさらに良く仕上げることができます
逆にいくら良いタイヤでも仕上げ方によっては性能を100%も出せてないタイヤもあるのも事実です
せっかく良いタイヤを入れたのにもったいないですよね
タイヤ性能を100%に持っていく
完璧への飽く無き追求
「き・ち・ん・と」
タイヤ一筋創業38年、変態タイヤ屋の独り言
私も16から足突っ込んで早24年
大先輩方からするとまだまだ子供です!
やっぱり私この仕事好きですわ
本日は最後まで長文、乱筆失礼いたしました
店長
でも真円出てるタイヤってホントにスムースで乗っててもたまらんですわ(まだ言うんかい!)