絶滅危惧種 | 雲の呟き

雲の呟き

流れる雲のように、浮かんでは消えていくものの名残を文字にしています。
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悪しからず御理解願います。

テレビ番組で○×総本家とかあって数回見たことがあったのですが、好きになれないので見なくなりました。

昔うちに出入りしていた左官屋さんで腕のいいと評判の職人が居てうちの庭の通路や塀を作ってもらいました。

一段積んでは眺めて水平を見てセメントと石が落ち着くのをまんじりと。気の遠くなるような作業でした。

確かにいい作品になるのですが、そんなお金の糸目をつけないような「お大臣」な仕事を頼むような雇い主などドンドン減って結果彼一代、私に言わせればただの「独りよがり」。

純粋に仕事に打ち込んで向き合って最終的にお客さんの喜ぶ仕事というのが彼のなかの主義主張で認めてあげたくなりますが、形あるものはいつか壊れ無くなります。世の中で形をとどめる人間の技など何もありません。

またお客様の求めているものは製品そのものだけではありません。提供する時間もお客様にとってのサービスになります。

3日かけて作ったシチュー、確かに美味しい。肉もトロトロで手間暇かけたのは分かるけど味わうのは数分です。彼にはお客様のニーズへの理解が足らず自身で独りよがりに決めつけているに過ぎません。

ものづくりしていた身としては良いものを作りたいという気持ちは痛いほど分かるのですが、結果、評価は消費者が決めます。

世知辛いとは思いますが世の中の流れ、お金の流れは冷徹でさっきの番組もTV番組的には人の心のノスタルジックな琴線を揺さぶって人の関心をひこう、視聴率を稼ごうという下心が見えて嫌いなのです。じゃ10年ぐらい面倒みて後継者が育つほどのギャラでも払って番組作ってるの?と訝しく思えてしまうのです。

俄かな自然志向やヘルシー志向も同じように感じます。一概には言えませんが偏見承知でいえば体に良いものはたいてい美味しくない。一方不健康なものほど美味しく出来ていることが多いと思います。

それは本当に美味しいものを知らないからだというなら、逆にゲストをないがしろにした作り手の傲慢だと考えます。

要は「中庸」コみ力を上げてお客様のニーズを読み取ってプロらしい解答を用意するバランス。

なかなかに難しい。