遠野 | 脚本家/小説家・太田愛のブログ

宿のご飯をお腹一杯食べて(写真を撮り忘れ)、釜石線で花巻から遠野へ。

遠野祭りは八年ほど前に一度、訪れたことがあり、今回は二度目。

民話のふるさと・遠野は何度も訪れたくなる土地のひとつです。

八幡様のお祭りはお昼からなので、まずはご挨拶に「河童淵」へ。

かっぱ淵
じっと見ていると、出てきそうな気配……。

夜になったところをご想像下さい。灯りは皆無です。


お昼から八幡様へ。早速、遠野の鹿踊(ししおどり)を見物しました。

遠野鹿踊
遠野の鹿踊は、舞手が太鼓を持たない「幕踊り系」と呼ばれるものです。

笛と太鼓に合わせて踊ります。鹿のかしらも花巻と違って白です。

(このたっぷしとした白いかしらは、かんな屑で作ってあるそうです。)

花巻の鹿踊が山の闇の奥で脈打つような激しい獣的な印象であるのに対して、遠野の鹿踊りは神話的な印象です。
剣舞
遠野の鹿踊りは、剣を持った少女と一組で踊るものがあります。

少女は右手に剣、左手の指に房のついた指輪のようなものをつけています。

左手の房と右手の剣が、宙に交わるように軌跡を描くとても美しい舞です。


鹿踊りのあとに、各地域の踊りのパレードがありました。

パレード
腰を落とした低い姿勢で左右に大きく体を振って進んでくるこの踊りは、前回見たとき同様、なにやら畏しいものが近づいてくるような強烈な印象を受けました。


夕方までお祭りを見てホテルへ戻り、語り部の方を囲んで昔話を聞きました。

語り部の方

「むがしあったずもな」で始まり、「どんど晴れ」で終わる遠野の昔語りは、方言を知らなくてもなぜかしっくりと体に入ってくるので不思議です。「座敷わらし」「猫の嫁ご」「河童淵」を聞きました。一番好きな「おしらさま」が聞けなかったのが残念でしたが、これは次回のお楽しみとすることに。

遠野では駅舎の向って左端に朝の10時から夕方の4時くらいまで語り部の方が常駐していて誰にでも昔話を聞かせてくれると伺いました。遠野にいらっしゃる方は是非、訪れてみて下さい。


夜のご飯は街へ出て、地酒が美味しい駅前の「酒蔵・待月」へ。

名物の白金ポーク(プラチナポーク)などで地酒を楽しみました。

白金ポーク
脂身のとても甘い柔らかなポークで、地酒が進みまくります。


地酒
地酒のメニューです。「遠野夢街道」キリリとした辛口、「のこんのゆき」はふんわりとした優しい口当たりでした。「万山にごり酒」は辛子をたっぷりとつけた白金ポークに最適です。


翌日は新花巻から新幹線で帰京。一日限定五食の「釜石めのこ飯」を購入。

釜石めのこ飯

ウニの炊き込みご飯です!これはものすごく美味しい。十一時頃に新花巻駅の駅弁コーナーに出ます!


三時前に新宿に到着。その足で四時から始まる打ち合わせに。

こちらはやっと決定稿が出て一安心。


来週はちょいと厳しい〆切になりそう。さあ働け!