一昨日は「第3回 古作こぎんを楽しむ会」、ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!



古作こぎん



今回も針を持つタイミングを失うほど話が尽きませんでした(誰もひと針も刺していませんでした(^◇^;))。




それもそのはず、古作こぎんを持ってきてくださった方がおり、早速「あんでもね、こんでもね(ああでもないこうでもない)」と始まりました(笑)




珍しい偶数模様の染めこぎん着物と東こぎんの身頃をお持ちいただきました。参加者さんのひいおばあさんが着ていたものだそうです。場所的に、古作こぎんがあまり発見されていない旧浪岡町エリアでしたが、刺していたのかも知れず。




偶数模様なのに流れ模様のような箇所があったりと目を見張ります。模様はすでに再現したそうで!図案化に協力したお仲間もいるとのこと、心強いですねー!




また、古作こぎんの再現を進めている方も。ワンピースの一部に古作模様を、と考えている方もいました。




古作こぎんは、現代の布より目が細かい布に刺してあり、現代の布にそのまま模様を再現しようとすると、出来上がりサイズが大きくなります。




例えば東こぎんの大柄だと、衣服にする場合、模様の一部を刺したり、流れ模様を減らしたり、調整する必要があります(衣服のデザインにもよりますが)。




すでに調整した図案で刺し初めた方がいて、菱形の角の部分に工夫が見られたりと参考になります!調整方法もひとつではないので、どうしたって自分だけの作品になりますね。





古作こぎんは背縫いがされていて、あえて背縫いの模様合わせにも挑戦されるとのこと、仕立てる時のことまで考えられていてすごかったです。


(昔は反物サイズの布に刺していましたが、いまは幅の広い布もあるので、背縫いせずに仕立てることもできます)




着物をほどいてみたという方もいて、一般的な着物と古作こぎん着物の構造の相違点に気づくことも出てくると思います。

私もやってみよう^ ^




そしてそして、佐藤陽子こぎん展示館の陽子さんにもお越しいただき、陽子さんが古作こぎんをリメイクしたベストをご持参くださいました!




JRの車内誌『トランヴェール』2024年6月号に掲載された陽子さんがまとっていたものです。




下記URLからご覧いただけます(16ページ目)

トランヴェール2024年6月号 特集:旅する北の考現学 


https://www.jreast.co.jp/railway/trainvert/digitalbook/tr2406/index.html





裏模様になっている部分もあり、古作こぎんにほつれている部分があったからこそ、このようなリメイクに踏み切れたと言います。




私もさっそく着用させていただきました!裾がフリルのようなデザインで可愛い。「こんなふうに古作を再現するのもいいね!」と、アイデアをいただきました。




前述の背縫いの件も陽子さんのアドバイスがきいています。みんなそれぞれ、行き当たりばったりなんだけれども、アドバイザーが現れて、「あ、そうか!」と気づかされる。それを共有すればまわりの糧にもなって、非常にありがたいです!




そして、今回は地元の大学生で、こぎん刺しをテーマに卒論に取り組む方も来てくださいました。小中学生の頃に学校の授業や地域の行事でこぎんに触れていたとのこと、地道にこぎんの普及活動をされている地元の方々、先生方の努力あっての継承だということを改めて感じました。

 


大人女子チームのトークが炸裂し過ぎて(笑)参考になったかどうかわかりませんが、こぎん熱だけは伝わったのではないでしょうか

^ ^








私の古作再現はと言えば、一向に進んでいないのですが。。今回も、前日にやっと何段か刺してきたという方がいらっしゃり、「わかる〜」と思いました。




仕事や作品づくり等、それぞれに日々のことに取り組みつつ、何年かかかるかも知れませんが、古作が教えてくれることに耳を傾け、皆さんのお知恵をお借りし、気長にこの会を続けていければと思います。




ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!次回の日程が決まり次第、告知いたしますね。古作こぎんの再現にご興味のある方はぜひぜひ!1回ごとの申し込み制になっています。






毎回配布している鈴木真枝さんの「a little そらとぶこぎん」3号もとても響いたので、また投稿したいと思います。




引き続き、よろしくお願いいたします!



石田舞子