〜”レゴブルク会戦” 最後の物語〜
大陸中に吹き荒れた戦乱の嵐。
東西に分かれた国々が鎬を削り合い、刃を交わした激戦の日々。
いつ終わるとも知れぬ戦はだが、15日目にしてついに決着がついた。
一時劣勢に陥った東軍は、マルコス将軍の呼び寄せたブラックファルコン軍を始めとする大軍の支援を受けてその勢いを盛り返した。
西軍諸軍もまた勇敢に戦ったが衆寡敵せず、これ以上の戦闘継続は無意味と判断したリチャード王は全軍に撤退を命じた。
勢いに乗る東軍。だが西軍も壊滅的な打撃を受けた訳ではなく、力を残しての撤退であった。これを見て取ったアムリアス王は無闇な追撃は控えるようにとの厳命を下した。

しかし、東軍はアムリアス王を盟主として戴いてはいるものの、その実は諸勢力の混成軍であり、指揮系統の完全な一本化は実現できていなかった。戦闘の混乱がさらに拍車をかけ、アムリアス王の指示を無視して西軍の背を追う将兵が続出した。
リチャード王は自ら殿軍を務め、これら東軍諸隊を食い止めんとした。
最後まで戦場に踏み留まった代償は決して小さくはなかったが、多くの西軍将兵が戦場を離脱することに成功し、その勇敢な行為はリチャード王の名声を一段と高める結果となった。
またマルス王国のアーサー王は追いすがる東軍に逆撃を加え、出血を強いていた。
これら西軍諸将の活躍及び深追いした部隊の損害を見て、東軍はそれ以上の追撃を中止した。
西軍の撤退がその規模を考慮すれば異例なほど速やかに成されたのは、一説には大天使ミカエルの加護に拠るところ大であるともされている。
リチャード王率いる西軍を打ち破った東軍は決戦の地周辺一帯を平定した後、参戦した諸侯・諸将の功に報いるため論功行賞を執り行った。
此度の戦にて戦功第一とされたのはマルコス将軍であった。
直卒のクラウンナイト軍を率いての活躍はもちろん、味方に引き込んだクルセイダー騎士団やブラックファルコン軍が東軍の数的優勢及び勝利に貢献したことは誰の目にも明らかであった。
マルコス将軍に次ぐ軍功第二位とされたのは、魔天帝けっけであった。
いかなる戦況でも安定的に麾下の兵力を供給し続け、東軍の戦列を支えた功が評価された。
戦功第三位とされたのはフサリア騎兵団を率いるレゴニダス将軍であった。
開戦当初より一貫して東軍に与し、数々の武功をあげたことがアムリアス王の目にとまったのである。
その他の参戦諸将もまた、各々の功に合わせた褒美と栄誉を与えられた。勝利を祝う宴の最中、幾人かの兵が酔い潰れた末に死亡するという事故は発生したものの、戦後処理は速やかに実行されたのであった。
アムリアス王は東軍の解散を宣言し、諸勢力はそれぞれ帰国の途についた。
一方の西軍でも、論功行賞は執り行われた。
敗北した軍としては異例のことであり、リチャード王は私財を投げうち、不足する分はラニスター家やタイレル家等の諸侯から借財をしてでも自らのために戦った将兵に報いんとしたのである。
戦功第一位とされたのはヴァンスタイン軍を率いたダークナイトであった。
屈強な魔族を率いて東軍に少なからぬ損害を与えたことがその理由であった。
戦功第二位とされたのはブラックドラゴンの若き王子である。
若いながらも巧みに兵を動かし、数々の功績を打ち立てたことを評価されたのだ。
それに続く戦功第三位とされたのはブラックファルコンの黒騎士だった。
麾下の精兵及び同盟者の軍勢を率いての勇戦がリチャード王の歓心を買ったのであった。
論功行賞を終え西軍を解散したリチャード王は、全世界制覇という夢を断たれ、静かな生活を送るために故郷へと帰還したのであった。
リチャード王が歴史の表舞台に返り咲くのは、今少し先の話であった。
諸国が東西に分かれて争った空前の大戦”レゴブルク会戦”。激しい戦いの後東軍の勝利に終わったこの戦では、数々の逸話・武勲・敵味方を超えた友情の物語が生まれ、吟遊詩人たちの恰好の材料となった。それはまさに華々しい騎士たちによる、剣の歌であった。
しかし光が輝くほど、闇もまたその濃さを増す。
流された血や渦巻く憎悪は太古の邪神や怪物を呼び覚まし、諸国に破壊と恐怖を齎した。
解雇された傭兵は盗賊と化し、各地を荒らし回った。
参戦した諸国の間には敵同士、いや味方同士にこそ不和が生じ、後に起こる数々の戦の種が蒔かれたのだった。
“マルス解放戦争”、”クランアルカディア内戦”、”第二次魔王戦争”、”クリミアの内乱”、”タイポ戦争”…”レゴブルク会戦”に端を発する一連の戦の内で最大のものは後世、こう呼ばれることとなった。
“第二次レゴブルク会戦”と…。
〜完〜
(参考文献:”令悟武留玖大戦記”、”吟遊詩人詩人ジュスタンの物語”、”吟遊詩人詩人マリユスの詩”、”レゴブルク会戦史”、”歴史”、他)
後書き
はい、という訳で軍拡イベント”レゴブルク会戦”は以上となります。
今回のイベントはレゴブルク同盟主催のものとしては過去最高の盛り上がりとなりました。これもご参加いただいた皆様、応援いただいた皆様のおかげでございます。運営メンバー一同、心から御礼申し上げます。
“レゴブルク会戦”ですが、開始前は身内だけの参加になってしまうのではないか、2週間という期間は長すぎたのではないか、と正直なところ非常に不安を抱いておりました。これまでのイベントに比べて細かい参加条件を設定し、間口をあえて狭めていたことも懸念点でした。
しかし蓋を開けてみれば初日からの大盛況。せっかくだからと急遽、戦況を吟遊詩人風にまとめてみたところ、ありがたいことにこちらもご好評をいただきました。
戦況まとめは多くても3日に1回くらいの頻度にしようとしていましたが、2日目以降も参加者が途絶えることなく、とても後で追いきれないと判断し毎日更新することに決めました。
結果として、15日間で参加総数:75名、参戦ミニフィグ数:5,687体という、予想を遥かに超える大規模なイベントとなりました。
“レゴブルク会戦”は参加者の皆様が描く物語。運営メンバーも含めて誰一人として、終わってみるまで結末を知りませんでした。いやそれどころか、明日の戦況すらわかりません。運営メンバーの想定を超え、思いもよらぬ展開を見せてゆく物語。皆様の投稿を解きほぐし、繋ぎ、紡いでいくことは非常に楽しく、ワクワクが止まらない毎日でした。もしかすると、このイベントを一番楽しんでいたのは他ならぬ主催者のぼくなのかもしれません笑
“最後の物語”では両軍で兵力を最も多く提供いただいた方を3名ずつ(レゴブルク同盟運営メンバーを除く)ご紹介させていただきました。論功行賞につきましては物語上の演出となりますことご了承いただきたく、お願いします。
また勝者 東軍に最大兵力を提供したまるこすさんには、賞品としてミニフィグ3体が贈られます。
最後に匂わせた”第二次レゴブルク会戦”ですが、開催時期はまだ決めておりません。でも絶対に実現させます。今回ご参加いただいた皆様も今回は参加されなかった皆様もお待ちしております。

これからも、我々レゴブルク同盟は皆様に楽しんでいただけるような活動を続けて参ります。
最後に今回ご参加いただいた皆様、応援いただいた皆様、誠にありがとうございました。