皆様。今宵もよくぞお集まりくだされた。

寒き夜には暖炉の暖かさを。乾いた喉には芳醇な葡萄酒を。そして求める心には物語を。
今宵はこのジュスタンが、皆様を遠き国、遥か昔の物語にお連れいたします。
十もの日々を重ねども、ついぞ終わらぬ大戦。
輝く鎧は血にまみれ、盾はもはや身を守ること叶わず。
されど衰えぬは強者どもが闘志!いまだ絶えぬ不屈の魂!
はじめに聞こえたるは峠の戦。
タイポを止めし諸侯の軍勢。されど現れしは雲つく巨人!
閉ざされたる峠の道はついに開かん!
諸国集いし戦の野。勇ましく飛び出したるは、ゼテネギアの騎士。
獅子のごとく吼え猛り、火竜のごとく焼き尽くす。率いていくは聖騎士シドルファス・オルランドゥ。
後に続くは黒烏の群れ。
鋭き剣はかぎ爪のごとし!敵を貫くは嘴のごとき槍!
人と獣を併せ持つ、勇ましきは魔獣軍団!
陽光に輝く黄金の鎧。眩い翼は速さの証!
木々の陰から現れたるは、ブルクの森の妖精の兵。
小人にエルフにケンタウロス。森の民の強さ知らしめん!
響くは東の鬨の声。轟くは東の馬どもの馬蹄。
横腹突きたるは黒衣の戦士、アリンの軍勢。
戦場こそ我が安住の地。乱世こそ我が望むところ。鋭きは残されたる左の眼光!
騎士は食わねど高楊枝。されど腹が減っては戦はできぬ。
欲するは塩、向かうは東の食糧庫!
各地を巡りしリチャード王。誉れ高き獅子の王、その咆哮に戦士は集う。
駆けつけたるはライオンナイト。
輝くは白銀の甲冑!赤きは熱き血潮の色!
猛牛の盾かかげたるは、黒き鎧のブル軍団。
遮る敵をば我が角にかけん!
緑の旗はドラゴンナイト!
身に流れるは竜の血、鬨の声は勝利の叫び!
西の軍の勢い強く、濁流のごとく東の軍を飲み込まん!
西の奔流、我こそせき止めんと、躍り出たるはヴァルべロスの騎士。

騎士の誇り、帝国の誉れ、神への信仰!我こそ東の守護者たり!

やあやあジュスタン殿。貴公の歌は誠に素晴らしい!血沸き肉躍る熱き戦の剣の歌!
されど忘れていはしまいか?クランアルカディアの幼き王レオンドルと、義に厚きアルパインの森の民!戦場に咲く美しき友情の物語!
数を増したる東の軍。西の軍は勇ましく戦えど、数の差はいかんともしがたし。
クランアルカディアの幼王レオンドル、共は白き狼ただ一頭。
訪れたるはアルパインの森。頼みにしたるは小さき友人、小人のポッツ。
森の民は情に厚く、受けた恩は決して忘れぬ。
かつて森を守りしレオンドル。その恩に報いんとて、森の民は集わん!
忠勇無比たるアルパインの民、我はレオンドル王の鋭き剣!我は幼き王を守護する盾たらん!
ほんに美しきは友の心!窮地を忘れぬ義の心。

お見事!さすがは甘き声のマリユス殿。そなたほどレオンドルの歌を高く歌い上げる者を我は知らず!
おお、天にましますいと尊きお方。万物の父、全知全能の神よ!
そなたは御使いを地上に降ろされた!
歓喜に湧きたる西の軍。恐れおののきたる東の軍。
おお神よ!そなたは西こそ正義と覚えしか!