暗都魎夜の銀誓館日誌

この記事はTW2「シルバーレイン」のPC暗都魎夜に関するブログです。

時たま、非電源系ゲームの同人サークル「暴夜物語」の宣伝活動も行います。


そんなわけですので、以下の条件を1つも満たしていない場合、回れ右することを推奨します。


・TW1/TW2のプレイ経験がある

・暗都魎夜本人並びに背後の鬼に心当たりがある

・グラッド=グリーブ/コードGという単語を聞いてピンと来る

・「暴夜物語」と聞いて、アラビアンナイトもしくはゲヘナという言葉が浮かぶ


なお、上記の条件を1つでも満たしている方のみ、このブログにコメントする権利があります。
関係者以外、企業や勧誘などのコメントは一切受け付けません。
リンクは基本フリーで。張るも剥がすも、自由にしてください。

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天秤との邂逅

「……無念」

 土蜘蛛の将軍は膝を屈する。既に炎の妖力は出し尽くし、癒す力を持つ巫女も残っていない。今出来ることは、厚みを持たない極彩色の異形が守るべき街を燃やし尽くす所を無力に眺めるだけだ。

 街を燃やす異形は不気味な笑い声をあげながら、民たちを虐殺していく。

 その景色を見た時、まだ残っていた炎が燻る。胸の内に残っていた怒りの炎だ。

 まだ一発、撃てる。

 これで、あの異形を討てば、まだ希望はあるかもしれない。

 将軍は雄叫びをあげて異形へと切りかかって行った。

 館が燃え尽きる。

 炎の妖獣が投げ込まれたのだ。

 相手は原初の吸血鬼。欧州での権力争いに敗れ去り、この地で「ゲーム」を行い、力を盛り返そうとしていたのだ。

 嵐獅丸の使命として、それを阻止しに動いたがその時は既に遅かった。「ゲーム」は成り、新たな原初の吸血鬼が生まれたのだ。

「……ボクの、せいだ」

 もし、阿羅多が嵐獅丸としての使命を果たしていたのなら、吸血鬼の動きに気付くことは出来たのだろう。しかし、悔やんでも後の祭り。今更、手遅れだ。

 だが、せめて。

 刀を握り締める。

 あの怪物を世に解き放つわけにはいかない。

(会えなかったら、ゴメンね)

 以前出会った月帝姫の少年に心で詫びを入れる。再会の約束は果たせないかもしれない。それでも、進むしかない。

「頼むよ、旦那。ほら、この通りだって」

 鎧騎士達に向かって土下座をする山賊。

 鎧騎士達は完璧な連携を持って襲い掛かって来た。その戦術の前には、荒野の山賊サンタナの戦法は通用しなかった。そうなると、彼に出来ることは必死に命乞いをすることだけだ。

 死にたくない。それだけだ。

 たしかに自分はロクデナシだが、幸せになったって良いはずだ。

「ほら……な?」

 見上げるサンタナの頭上で、ランスがギラリと輝いた。

「アレ? たしか……俺ってシルバーレインビームにやられたんじゃ……?」

 魎夜が目を覚ますとそこは空虚な場所だった。

 先ほどまでいた宇宙空間を彷彿させる。だが、共に来た仲間も宇宙ゴーストも近くにはいない。

 そして、周囲には無数の能力者達の戦う様が映し出されていた。

「で、誰だよ! こんな悪趣味なもの見せてくるのは!」

 虚空に叫ぶ魎夜。

 返事を返すものが無いかと思われた時、唐突にそれは訪れた。

『これは汝の内側。これは汝を支える無数の魂』

「んー、特殊空間とか抗体空間じゃ無さそう? その他って奴か。で、次の質問だけど、何のために俺をここに連れてきた?」

 いつの間にかいつものペースで質問している魎夜。今までにも不可思議な経験はいくつも積んできたのだ。いまさらこの程度で驚くようなやわな神経はしていない。

 それに対して、律儀に答える『声』。

『汝を量るため、我は汝をここに呼んだ』

「どういうことだ?」

 いつでも攻撃できる構えを取る魎夜。

 構わずに『声』は言葉を続ける。

『汝は知らねばならぬ。汝のために礎となった敗者の存在を。その上で問おう』

 言葉に珍しく嫌な顔を魎夜は見せる。

『汝らは生きるに値するや?』

 短い言葉。

 だが、それゆえにその言葉は的確に切り込んでくる。

 他者を踏み台にして存在する「生命」。それが正しいのかを問いてきたのだ。

 魎夜はその言葉にしばらく黙りこむ。

『答えぬのであれば、値せぬと判断する』

「……ったく、ちょっと位待ってくれって。その答えだったら、答えてやるからさ」

 剣を下すと、真剣な面持ちで妖獣に蹂躙される能力者の姿に目をやる。

 その悲しい最期には目を覆いたくなる。

 だが、そらさない。

「価値があるのか無いのかは、多分俺が決めることじゃねぇ。何であんたが俺呼んだのかは大体分かるけど、それでも俺が答えることじゃない」

 自分の背負った宿命を思い返す。

 間違いなく、目の前で散った命を踏みにじったのは自分自身だ。

「だけど、俺はそれでも生きる。こいつらだってそうだろ? 価値があるから、とかじゃんぇ。やりたいからやるんだ。むしろ、踏みにじったことを悔やんで歩くのを止めたら、踏みにじったことも踏みにじられた相手も蔑ろにするってことだ。だから、俺は歩き続ける」

 それが生きてきた道。

 長い間歩いてきて、たどり着いた道だ。

 正しいかは分からない。

 だが、それでも歩くことは止めないと誓った。

『……』

 今度は『声』が黙る番だった。

 そして、ふと周囲の景色にあった能力者達の姿が消える。

『汝の答えを認めよう。されど、それは汝らを認めたことにはならぬ』

「ま、そうだろうな。どうする? 俺のこと殺すとか?」

 さばさば答える。自分が信じる道を行く以上、何が起ころうとも受け入れるのが魎夜の覚悟だ。

 だが、『声』の返答は違った。

『答えは三日月との戦いで出すがよい。彼の者もまた、汝らと雌雄を決する意志を固めたが故に』

「三日月……? おい、それって……?」

 さすがに魎夜の顔に焦りが浮かぶ。数年前から話に聞いていた存在だ。

『間もなく彼の者も至る。そして、汝は天秤の片翼として我から力を授けよう』

「え……これは……!?」

 慌てる魎夜に強烈な眠気が襲い掛かる。

『されど忘れるな。汝に与えた力は、生と死の均衡を図るためのもの。いずれに傾くかは汝らの意志次第と知れ』

「……そういや、聴き忘れてた……。てめぇは、一体……?」

『我は天秤。この宇宙の在り方を見定めるもの……』

 そして、薄れゆく意識の中、魎夜は巨大な足が地球を踏みつぶすさまを目にするのだった。

【仮プレ】神の左手争奪戦:大宇宙の彼方にて、死霊と銀との大乱戦!

現在511文字。

調整は行える予定だぜ!


【心情】

【作戦】
前衛:風波サン・出雲・妹尾サン・香杜・俺
後衛:綾乃・彩香・武曲

合図を出すまでシルバーレインへの攻撃は行わず、宇宙ゴーストの数を減らす

1.宇宙ゴーストが3体減った時点で、宇宙ゴーストへの攻撃をを開始する
2.自分達に向かってくる宇宙ゴーストを各個撃破
3‐1.シルバーレインが有利なら、合図をしてシルバーレインを攻撃
3‐2.ゴースト有利なら、遠距離攻撃でゴーストを削る
3‐3.ゴーストとシルバーレインの戦力が拮抗していれば、様子見
4.最終的に残った敵へ集中砲火

【戦術】
※シルバーレインを攻撃対象にするまで
1.天雨豪流で宇宙ゴーストを攻撃
2.天雨豪流が切れたら通常攻撃
3.敵の攻撃が直撃していたら鏡雨転身

※シルバーレインを攻撃対象に含む合図が出たら
1.天雨豪流で攻撃
2.天雨豪流が切れたらプロミネンスパンチ
3.敵の攻撃が直撃していたら鏡雨転身(武器封じ時を除く)

他戦場の敵が来たら同様の戦術で立ち向かう

【その他】
他勢力の介入があれば、まず神の左手入手を目指す
無理なようなら、他チームが入手するまでの時間稼ぎを行う


【武曲へお願い】
合図が出るまで、シルバーレインへの攻撃は行わない
(十絶陣の範囲に入るなら対象から外す)


●アビリティ

気魄 プロミネンスパンチ奥義 ◆◆◆ ×8
神秘 鏡雨転身 ×12
気魄 天雨豪流奥義 ◆◆◆ ×4

【SS】『魂の回廊』~ヴィジョン・クエスト~ 1

 これらの断片が何の意味を持つのか、理解出来る者はいないだろう。

 だが、これは暗都魎夜という少年が目にした光景。

 彼が見た断片の記録である。

 

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「将軍、異形の軍勢が……そこまで、攻めて参りました……!」

 斥候に出していた鋏角衆が息も絶え絶えに報告をして来た。全身に浅からぬ怪我があり、彼らの戦いが如何に苛烈だったかを示している。彼は相棒として蜘蛛童を連れていた、しかし、今はいない。

 私は頷くと、鋏角衆の彼を癒すよう巫女に命じる。生き残れるかは分からない。だが、最善を尽くしたい。

 そして、今何よりも必要なのは、迫り来る異形の軍への対処だ。話を聞く限り、砦の兵で勝てるような戦力ではなく、増援も間に合わないだろう。このままでは敗北は必至だ。

 女王より与えられた「勇」の名。それも今は虚しく響くのみである。

「将軍……」

 副官が決断を待っている。

 しかし、決して急かしたりはしない。

 彼にもこの決断の難しさは分かっているのだ。

 戦っても勝機は無く、動かずにいても蹂躙されるのみ。

 そんな中で、何が出来るというのだ?

 

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 銀色の雨が降る。

 今日もどこかで戦いが起きている。

 出来れば知らない顔をしてしまいたい。ただ、それにはこの嵐獅丸の名前が邪魔をする。

 こんな役割、望んで背負ったわけじゃないのに。

 そう言って胸元のさらしを見る。

 嵐獅丸が女では格好が付かないと言われた。正直、ムチャクチャな話だと思う。なんでそんなことのために、人生を決められなくっちゃいけないんだ。

 でも……ぼくがそれに逆らおうとしていないのも事実。

 それとも、以前出会った月帝姫――そっちも名前に反して男の子だったけど――彼なら話を聞いてどう思うだろうか?

「阿羅多様! 夕餉の時間ですぞ!」

「分かった、今降りるよ」

 木の下から家臣が呼びかけてくる。それにつられてお腹がくーとなる。嵐獅丸だってお腹は空くんだ。旋剣の構えでも使って派手に降りようかとも思ったけど、また「能力を妄りに使うな」とか怒られるだけだから止めておこう。正直、能力の使い道なんて「そんなもの」程度がふさわしいと思うのに。

 でも、多分戦いは近いんだろうな。

 このまま、何も無ければ良いのに……。

 

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「ひゃっはー! 水だ! 食料だ!」

「さすがは、『赤い風(サンタナ)』の旦那だ。見ろよ、あの用心棒。ほうほうの体で逃げやがった」

 照りつける太陽の下、俺様は奪い取った水を全身にかける。

 気分が良い。

 やっぱり、口うるさいジジイ共の所をおん出て正解だった。

 雷の力を生かすには云々とか言っていやがったが、要はこれが一番楽な使い道だろ。

「俺に言わせりゃな、魔剣士なんてカモなんだよ。あいつ等は決まって最初に構えるから、そこに俺様がビシャンとやってやりゃ、一撃よ」

 おーっと声が上がる。そうそう、これだよ、これ!

 たしかに、強い能力者連中も結構いやがる。

 そんな中で飯食って行くのは正直大変だ。

 ただ、こうやって自分の力でものを手に入れるってのは、正直悪くねぇ。

 明日どうなるのかなんて、先のことは分からない。

 だから、俺様はこうやって、全力で今を楽しむだけだ。

 

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 これらは忘却期の戦士達。

 魎夜はそのどれでもあり、どれでも無かった。

 ただ、それを眺めていた。

 自分の為すべきことを問うために。

 

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