私の野草日記 ~お金をかけない生き方しよう~ -14ページ目
幻のキノコは

非常に険しい場所にあると言われています。

グレースは細い細い

急な山道を登り

足を踏み外せば

崖から落ちてしまいそうな尾根を

恐怖と戦いながら進みました。




目的もなく行く道ならば

絶対諦めて引き返していたでしょう。




グレースは

「もう一度

リチャードの優しい笑顔を見てみたい

その一心だけで歩み続けたのです。




そしてとうとう

岩と岩との間に生える

幻のキノコを見つけたのです。




「神様 ありがとうございます!」



「これでリチャードは助かるわ」




グレースははやる気持ちを

落ち着かせながら

足を踏み外さないように

来た道を帰って行きました。




「ベサニー!

私見つけた! 見つけたのよ!!



「きっとこれでリチャードは助かるはずよ」




グレースは期待でワクワクしながら

幻のキノコをリチャードの口に運びました。




ところが

リチャードは薬を口にした途端

咳きこみ、はき出してしまったのです。




グレースの期待は粉々に壊れ

失望感でいっぱいになってしまいました。




「あんなにいろいろ試したのに・・・」



「これが最後の頼みの綱だったのに・・」



「どれもこれもリチャードには効かないなんて」




「もう どうしたらいいの・・・!?」





グレースは悲しくて悲しくて

目から大粒の涙が

ポタポタとこぼれ落ちました。




そしてその涙は

幻のキノコの上に落ち

ゆっくりしみこんでいったのです。





グレース姫物語 ⑯に続く