体調が回復した2人は
シェフィールドの森を散策しながら
今まであったことを語り合いました。
「どうしてリチャードは
私が命を助けたことを知っていたの?」
「倒れた後
体は全く動かなかったけど
不思議なことに
君とベサニーが薬草を一生懸命
僕に飲ませようとしていた所が
全部見えたんだ」
「君が危険な山に行って
キノコを取りに行った所もね」
「ぜんぜん薬を受け付けなかったのに
最後に一口飲めたのは
どうしてなのかしら・・・?」
「君が薬を抱えて
ポロポロ泣き出した時
僕は初めて
『愛されている』
と感じた」
「そしたら薬を飲むことが出来たんだ」
「そうだったのね・・・」
グレースは『愛』という言葉を
リチャードから聞いた途端
気恥ずかしさに体が熱くなり
リチャードの顔をまともに
見られなくなってしまいました。
「君はイプスウィッチ国に
嫁いで行ったと聞いたよ」
「だから この国にいるのを見て
びっくりした」
「お姫さまなのに
こんなに何にも無い所にいて
大丈夫なの?」
「何にも無くなんてないわ!
ここにはすべてあるのよ」
グレースは今までこの森で
ベサニーとどうやって過ごして来たかを
説明しました。
「僕の国はそんなに豊かだったんだね
気がつかなかったよ」
自分たちが
とっても豊かな森にいることが幸せで
嬉しさがこみあがり
2人は微笑み合ったのでした。
グレース姫物語 ⑱に続く