知り合いに勧められ、、『萌の朱雀』『殯の森』で有名な

河瀬直美監督の「玄牝」を観てきました。

オフィシャルページ:http://www.genpin.net/

「玄牝」とは、老子の『道徳経』第6章にあることば。

大河の源流にある谷神は、とめどなく生命を生み出しながらも

絶えることはない。

谷神同様、女性(器)もまた、万物を生み出す源であり、

その働きは尽きることがない。

そして老子はこれを玄牝――“神秘なる母性”と呼んでいる

ということです。



彼女の映画はいわゆるエンターテイメント的な作品ではないことも、

自然分娩についてのドキュメンタリーだということも、

舞台となった産院は畳の上での分娩を行っているということも

承知の上で観ました。


特に固い信念があるわけでもなく、

それが一番体が楽だから、という理由だけで、

玄米を食べ、家での食事では肉(魚以外)は食べず、

自然農法の野菜を食べ、からだの声をできるだけ聞こうとしている

私です。

だから、何事もできるだけ自然に近い形で、というのは

大切かもな、なんて思っています。

でも、

この映画、出産のシーンがだめでした。

女性が妙にリアルで、動物的で。



確かに

妊婦たちが自分を語るシーンでは涙が出たものもありました。

だけど、

産み落とす直前に女性がうめいているところは獣のようで、

女性の胎内から赤ちゃんが少しずつ出てくるところは

生命の神秘というより、何だかおそろしくて、気持ち悪くて

何とも言えない嫌悪感がありました。



出てきた赤ちゃんに母親が泣いて

「温かい。。」


って抱きしめるところも母親に感情移入が全くできず、

あれが現実なんだろうけど、

正直、汗だらけで汚いなぁなんて思ってしまった。

そのまた昔、


出産シーンは男性には見せない、というしきたりがあった

ということですが、そこは妙に納得。

あんな姿は自分の愛する人には見せたくない。

出産に立ち会ってセックスレスになったという男性の話も

わかる気がします。

描写の仕方は

いやらしくもなく、押しつけがましく生命の神秘を強調するわけでもなく

淡々と出来事をそのままに描いていました。

要は

受け手側の私の心の準備ができていなかったということだと思います。

この反応の仕方、

また自分を知るきっかけになったらいいなぁ、と

意味を自分なりに探っていきます。