ということで、今回は【スペイン、及び世界の離乳食事情】についてですウインク

 



タイトルの通り、スペインでは離乳食に10倍粥とか5倍粥とかは、あげません。
お米を離乳食に多用するのは、お米を主食とするアジアならではの伝統だと思います。
アフリカや南米では豆やとうもろこしの粉などをあげるそうで、
離乳食にはその国の食文化が凝縮されていて面白いです。

スペインの離乳食
ではスペインでは何をあげるのか?
スペインだけではなく、イタリア、ドイツ、フランスなども基本的には同じなので、
西ヨーロッパ諸国は大体こんな感じだと思います。

ミルク+粉状のシリアル
6ヶ月頃から、粉ミルクにパピージャと言われる粉状のシリアルやお米を、
最初はグルテンフリーからはじめ、徐々にグルテン入に移行して少量ずつ混ぜていきます。
最初は大さじ1杯くらいからスタートし、徐々に量を増やし、ミルク粥にします。
大切なのは、水で溶かずに、必ず粉ミルクや搾乳した母乳に混ぜます。

所要時間1分びっくり


フルーツのピュレ
パピージャに慣れたら、フルーツをハンディーフードプロセッサーで、
ビューっとして、濃いピューレ状にしてあげます。

所要時間3分びっくり

 

魔法の離乳食

野菜(アレルギーのほぼ無いじゃがいもや人参からスタート)をよーく茹でて、
フルーツの時と同じ様に、ハンディーフードプロセッサーで濃いポタージュを作ります。
7,8ヶ月辺りから、アレルギーに気をつけながら、

野菜のバリエーションを増やしていき、そこに白身魚、チキン、牛肉なども日替わりで加えて、

イタリアンパセリも入れたポタージュを作り、食べる直前にエクストラヴァージンオリーブオイルを数滴垂らしてあげます。
所要時間約15分。
スペインの離乳食、超簡単ですびっくり

 

 


これを作って2時間以内にあげること。
その場で食べない場合は、冷凍して2週間以内にあげること。

 

一番大切なのは、無理強いはしないこと。
食べたそうならあげるけど、興味が無さそうならお皿を下げること。


と言われました。

白身魚、肉類→蛋白質
イタリアンパセリ→鉄分
緑黄色野菜→赤ちゃんに不足しがちなビタミンA
エクストラバージンオリーブオイル→脳の発達に必要な脂質を摂取、オイレン酸が骨の発育を促進し、便秘予防、味も美味しく、肌にも良くそうです。
こうかくと、魔法の離乳食のようですが・・。
でも美味しいのかな・・えー
私は食べたくないわ、このドロドロのやつ・・・えーえー
っと内心思って、長男くんの時は小児科医の先生とバトルになるまで
作っていませんでした・・・。キョロキョロ

そして問題の日本式離乳食ですが、
タイトルにあるように、当初は日本式離乳食で育てていた
長男くんが8ヶ月のころ、もともと食の細い赤ちゃんだったのですが、
身長は伸びていたけど体重がほとんど増えなかった月があって、
スペイン人小児科医から「え!なんで10倍粥とか作っているの!?

栄養価ほぼ無いじゃん!プロテインは何あげているの?

え、豆腐?豆腐は栄養効率悪いから肉、肉あげて!豆腐は駄目!ムキーッ」って
感じで、散々駄目だしされ、その当時は涙ぐむくらい凹みました。

 

で、自分でもWHOが推奨するベビーフードについて勉強した結果、
スペイン式が正しい・・・ガーンガーン」という結果になりましたので、
ここで皆さんとシェア出来ればと思います。

まず、何で10倍粥や5倍がゆが駄目なのか。
これは単純に水が多すぎて、必要な栄養素が充分取れ無くなってしまうからだそうです。
もともと赤ちゃんの胃は小さく、食べれる量は微々たるものです。
そこに必要な栄養素を効率良く送り込もうとすれば、
それは「栄養をギュギュッと濃縮させてあげる」しか無いそうです。
母乳のカロリーは0.7 Kcal/mlだそうです。
なので、ベビーフードはそれよりも高い0.8 Kcal/g以上になる必要があるそうです。
なので、お米のお粥をあげたければ、ミルク粥を作ってあげると良いかと思いますひらめき電球

そして赤ちゃんの成長に必要な栄養素の優先順位を考えると、
タンパク質、鉄分、ビタミン類の方が、炭水化物より重要となります。
そして植物性の大豆製品からの鉄分吸収は効率が悪いので
もう少し大きくなるまで待ったほうが良いそうです。

スペインやWHOの推奨するレシピは、少量の肉でタンパク質、鉄分を補い、
そこに緑黄色野菜と炭水化物を一緒に煮込むことによって
魔法の離乳食が生まれますドキドキドキドキ

タンパク質、鉄分、ビタミン不足の人間は成人してからも一杯いますが、
炭水化物が不足することは、ほぼ無いそうです。
そして少食な赤ちゃんには、必要な栄養素の優先順位と栄養バランスを見極めながら
あげることが重要になります。

なお、お米はこっちでは便秘の原因とされています。
アジア人の腸は、西洋人と異なるのでお米だけが原因とは言えませんが、
でも日本人って便秘の人が大人も子供も多く気がします。

日本ではバナナは便秘に良いと言いますが、
これは青いバナナに含まれるレジスタントスターチという成分が難消化性デンプンのため、
大腸に届き食物繊維の様な働きをしてくれるそうです。
熟したバナナは下痢の時に食べる食べ物で、

かえって便秘になりやすと妊娠中こちらの産婦人科医に注意されました。
なので、もし赤ちゃんの便秘でお悩みの方は、一旦米の代わりにパン食に切り替え
バナナも熟したものをあげないように気をつけてみてはいかがでしょうか?

話を戻すと、日本式に駄目だしされて凹んだ私ですが、
第二子ちゃんの時は、なんの躊躇もなくハンディーフードプロセッサーで
ビューっとやって、それを数回分冷凍して使い回す、という方法をとっていました。
だって簡単だから口笛
そりゃ、ちっちゃい子供が2人もいれば、論理的かつ楽な方を選びたいですよね
 

バルセロナで育児をして思うことは、スペイン人お母さんたちは、
笑顔で育児をしているなぁって事です。
イライラしているママをほとんど見かけることがありません。


そしていつも赤ちゃんと自分の両方が心地よいと思える育児方法を模索しています。
赤ちゃんだけが良くても、それによって母親が消耗してしまっては、
良い家族関係を構築できないからだと思います。

私もバルセロナで育児をしているからには、もっともっと気楽に、
肩の力を抜いて育児を楽しんでいこうと思っています。