人口肛門(ストマ)を初めて見たときは、本当に気持ちが悪かった。

小腸の一部を右下腹部に少し出している状態なわけで、大腸に行く前に途中で出すという仕組みだが、なんとも原子的というか、、手術ってほとんど工事だ。

腸は、中のものを動かすために蠕動するため、右下腹部から少しのぞいているソレも、たまに動くわけである。不気味以外の何ものでもない。

ケアも非常に面倒だ。

人口肛門からの排泄はいっさい制御不能なため、漏れないように専用の袋(パウチ)をぶら下げることになる。

排泄物が溜まったら、パウチについた蓋を開け、トイレに流さなければならないが、慣れないうちは辺りにこぼさないよう、非常に神経を使う。

そして1日おきに、お腹にシールで貼っているパウチを交換する必要がある。

これがまた大変だ。最初のうちはナースがやってくれていた。

お腹に付けているシールが非常に強力なため、普通に引っ張っても剥がれない。剥離剤を垂らして外し、ストマのまわりをキレイにし、新しいパウチを貼る。

こうやって書くとシンプルだが、いざやるとなると面倒な作業だった。

そして毎回、なんでこんなことをしなければならない身体になったんだろう、と自問自答することになる。気が重い作業だった。

日常生活では幸い、漏れるというような事故に見舞われたことはなかったが、常に不安だったと記憶している。

ストマの周りが爛れたりして別の問題にも苦しむ人もいるが、私はなんとか大丈夫だった。