本日は福岡県飯塚市になる200床クラスの病院にお伺いしてきました
その病院の用度課の方とお話しした話をさせていただきます。
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こちらの病院、もともとは7:1看護医療体制(患者7人に対し常時看護師を1人以上つける看護体制。 )を敷いていましたが、診療報酬制度の改定によりその体制を維持できなくなってしまったようです
7:1看護とは、元はと言えば厚労省が高度医療への対応、医療安全の確保のために、導入した制度でした。
そして、全国の多くの病院は7:1看護体制を敷き、病院経営を安定化させようと多くの施設で人的・物的な設備投資を行ないました。
しかし、多くの病院が7:1看護体制になった結果、より多くの報酬が厚労省の財政を逼迫することとなりました
そのため厚労省は、2016年4月より7:1看護体制の基準を厳しくすることとしたのです
そう、それはつまり病院側からすると『はしごを外された…』状態ですね
病院とは、地域の医療を支えるという公共性がある一方、あくまで法人ですから経済合理性を求めます。
そんな中、経営のために多くの投資を行ってきたにも関わらず、『はしごを外される』訳です
厚労省の右往左往は、病院にとってたまったものではありませんよね
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ここで、先出の用度課の方の話に戻ります。
実はこの病院、モニタを新規購入する予算はついておりました
しかし、7:1看護体制が敷けなくなり、購入予算をペイする見込みが立たなくなったのです
そのため、『患者がいるときだけ使用できるレンタル制度』を活用しようと考えていただいたのでした
元来、わたくしは『モニタが必要だけど予算がつかない』パターンを想定して、案内を行っていました。
しかし『予算はあるけど、モニタを買うまでもない』という、全く逆のパターンも存在するわけですね。 勉強になりました
『将来的に不確定要素の多い設備投資をしない』のも非常に有効な選択肢だと思いますね
いつ何時、厚労省は梯子を外すかもしれませんからwww