東京都は24日、新型コロナウイルスに対応する医療提供体制の逼迫度合いについて、4段階で判断する警戒度を最高レベルから1段階引き下げた。医療体制の警戒度を引き下げるのは4カ月ぶり。「第6波」のピークを過ぎ、入院患者や重症患者が減少傾向にあることを反映した。
感染状況を分析するモニタリング会議で報告した。都は変異型「オミクロン型」の感染拡大を受け、2月3日に警戒度を最高レベルに引き上げた。3月24日時点で都内のコロナ病床使用率は28.7%に低下し、医療逼迫の懸念が後退した。救急医療については「いまだ大きく影響を受けている」との見方を示した。
感染状況の警戒度は最高レベルで据え置いた。7日間平均の新規感染者は6000人強とピーク時の3分の1程度に減った半面、感染力が強いとされるオミクロン型の派生型「BA.2」への置き換わりが加速している。新年度のスタートを控えて移動や会食が増えることも踏まえた。
小池百合子知事は会議後のオンライン記者会見で「入院患者数、重症患者数の減少傾向を確かなものにしたい」と強調。ワクチンの追加接種や基本的な感染対策に引き続き協力するよう呼びかけた。