来週ホルモン治療を終えた後、無治療になります。
楽しみではありますが、自分が癌患者である事実はそのまま残ると思っています。

病や体の不調は、世間的には弱さですが、それを排除出来ないのが人間だと思います。癌が二人に一人、高齢者が3割に近づく世の中で、弱さに目を背けて生きることはできないように思います。

私が知る外資系企業は、30代までが主力で、少数の40代以上の経営陣を残して後は要らないというスタンスでした。一企業ならそれは可能かも知れませんが、世の中には実際にそれ以外の人はたくさんいます。

自分の弱さに向き合うのは、しんどいことです。他のせいにしたり、他人を攻撃することで逃げられるかも知れませんが、逃げていることは自分が意識無意識に関わらず一番良く知っています。

最近、いっそ愛してしまおう、と思いました。自分の病を、カミングアウト出来ないことを、自分の欠点を。そうすると、不思議なことに、他者のことも愛情をもって見ることが出来るようになったような気がします。

もちろん、欠点はそのままです。生意気も短気も気性難も、その他もろもろ、40年モノの弱さは半端なくしぶといです。クリスチャンになったからと言って、癌患者になったからって聖人にはなれません。

でも、あえて言いたいです。弱さを愛し、共に生きようと。

今年2月の、全身がんの樹木希林さん出演のクローズアップ現代をYoutubeで見て泣きました。置かれた場所で懸命に生き抜くだけでなく、大人の事情で降板する国谷キャスターに愛ある言葉をかけていたからです。それを言うために出演したかのようでした。私もそんな人になれたらと思いました。

弱さを抱えつつも、かけがえのない自分で、与えられた場所で日々を大切に生きられたら、それだけでもう人生百点満点⬅言いすぎ? な気がします。無治療になっても、そんな思いで幸せに過ごしていきたいです。