主題歌のリンクです→ http://www.youtube.com/watch?v=6vp8cDBK5jY

『ブラザー・サン シスター・ムーン』は、
清貧で有名な、アッシジの聖フランチェスコの
青年時代を描いた、1970年代の映画です。

裕福な生まれの青年が、あえて全てを捨て
清貧のなかから本当の幸せを求める物語です。
宗教色は、あまり感じませんでした。

抗がん剤治療の一番きつい時に、この映画を見ました。
主題歌の「Preoccupied with selfish misery」という歌詞が、当時の私にはぐっさり突き刺さりました。

ちょうどその頃、髪も抜けるし寝込むしで、
自分がこの世で一番不幸だと思っていたのです。

でも、がん患者は世界にごまんといるし、
他の重い病気や災害などで苦しむ人もたくさんいるんだ。そんなことを、その歌詞に気づかされました。

映画の中の「これからは人に理解されるより、人を理解したい。愛されようとするより、愛したいんです」というセリフに、「…そうだよね。それでこそだよね」と納得しつつ病床で何度もこの主題歌を聴いていました。

その後のある日、ふと思いついたことがあります。

両手を体の前で握ると輪になるけれど、
その輪の中には何もありません。
これが「Preoccupied with selfish misery」
の状態なんだ、と。

でもその手を離して両手を広げると、
何も持っていないようでいて、
実は全てが、広げた両手の延長線上の
輪の中に入っている。

自分を守ろうとして頑なに握りしめた拳を開き、
その手を離したときに、周囲に目がむき、
目の前にどんなに多くの幸せがあるかがわかるんだ。

それに気付いた時、心がふっと軽くなりました。



…ところで、今日、抗がん剤の副作用で体がむくんでいるのに、うっかり細身のワンピースを着てしまいました。

帰宅後、どうやっても脱げないことがわかり
いまも呆然としています。とりあえず夕飯を抜きました。

そんな日に限って、だんな様は飲み会…

これは、Selfish miseryというより
単なるMiseryですねガーン




【ブラザー・サン シスター・ムーン】

ブラザー・サン シスター・ムーン
その声はめったに 私には届かない

自分に起こる悲劇にばかり 心を奪われて

兄である風よ 姉である空よ
私の目を開いておくれ 清く美しい心の目を
私をとりまく恵みに 目を向けられるように

神様にいただいた命 私の中にも神様はいる
その愛がいま 心の目を開いてくれる

ブラザー・サン シスター・ムーン
今ならあなたが見える 声が聞こえる
そして胸を打つ あふれるこの愛



【Brother sun and Sister Moon】

Brother sun and Sister Moon
I seldom see you, seldom hear your tune

Preoccupied with selfish misery

Brother Wind and Sister Air
Open my eyes to vision pure and fair
That I may see the glory around me

I am God's creature of him I am part
I feel His love awakening my heart

Brother sun and Sister Moon
I now do see you, I can hear your tune
So much in love with all that I survey