月組『I AM FROM AUSTRIA』キャスト別感想の続きです。
今日語る人物については、ネタバレせずには語れません。

…ので、敢えて引き延ばしていました。
(主に暁さんと風間さん)
まだ知りたくない人は、読まないで下さいね…。


★暁 千星(98期・研8)
パブロ・ガルシア
世界的に超有名な、南米のサッカー選手

南米出身という設定ゆえか、一人だけ片言キャラ。
「マッチョ、マッチョ」と歌い踊る場があります。
「鍛え上げた逞しい身体」という意味に加え、「男性優位」「男尊女卑」という価値観をさすことも。

精神的マッチョなの?!…と思いきや、パブロは心優しい紳士でした。
リチャード(月城かなと)は、エマ(美園さくら)とパブロをくっつけ、ビッグカップル誕生スクープで大儲けを考えます。  

…が、エマに好きな人がいると見抜くパブロ。
エマに協力して、リチャードに一泡吹かせます。
エルフィー(光月るう)に故郷の母の面影を重ねて懐く姿は、少年ですが。

ちゃっかり運命の相手に出会い、わかりやすくアプローチする迷いのなさ。
相手の承諾も得ず、記者発表しちゃう天真爛漫さ。
無邪気に外堀から埋めていくタイプですか?

パブロはウィッグは使わず、地毛で髪型をつくっている模様。
全体的に長めに伸ばし、ゆるくウェーブをかけているのかな?
サイドは刈り上げているのね。
南米のスポーツ選手っぽさが出ています。
そして、あご髭。
あご髭がオスを象徴しています。
でも、すらりと背と腰の位置が高く、足が長く、スタイルがめちゃくちゃ良い。
メンズモデル兼サッカー選手って感じ。

パブロは1幕終盤にやっと登場します。
そのため、前半戦は珍しくバイトしてるありちゃんの姿を見られます。
ホテル製菓部で、エードラートルテを作る一員に身をやつしています。
休憩時間になるや、さっさと出て行っちゃいますけどね。

フィナーレでは、ロケットボーイを担当。
可愛い下級生を従え、誰より高く脚を蹴り上げています。
曲調がタンゴに変わるや、上手側に白河りり(103期・研3)、下手側にきよら羽龍(104期・研2)の両手に花状態で踊ります。
ほんの数秒ですが、愛らしいお花ちゃんズとミツバチ君でした。

その後の男役群舞でも、もちろん主要メンバー。
珠城りょう(94期・研12)を頂点に、月城かなと(95期・研11)、鳳月杏(92期・研14)、暁千星(98期・研8)、風間柚乃(100期・研6)
全体的に若いながら、綺麗なピラミッドが形成されていました。


★風間柚乃(100期・研6)
フェリックス・モーザー
ホテル・エードラーのフロント係

ジョージ(珠城りょう)とはマブダチ関係
同ホテル従業員のアンナ(叶羽時)が好きだが、どうにも上手くいかない。
ジョージの車を借りては大破させてしまう。
ジョージとエマの恋を手助けするも、リチャードにスマホを細工され、二人を窮地に立たせてしまう。

ジョージがジムのオープニングイベントの為に呼び寄せたパブロ(暁千星)が、そんなフェリックスに一目惚れ。
「彼、COOL BOYね!」
COOL は「イケてる」「かっこいい」というニュアンス。
わかりやすくアプローチされ、全世界に向かって告白され、このままなし崩しに押し切られそうな予感。

芝居のエンディングでは、暁パブロがフェリックスの肩を抱きよせ、キスしようとしたり。
口パクですが、「ここで? 今? それはやめておこうよ」みたいな事を言って、押しとどめたり。
今は暁パブロも止めてくれますが、千秋楽を迎える頃には強引に押し切られそうな予感。


★輝月ゆうま(95期・研11)
ライナー・ベルガー
ゴシップ記者

リチャード(月城かなと)と組み、エマ(美園)とパブロ(暁)の熱愛スクープで一儲けを企てます。
長髪を一つに束ね、ラフな服装。
胡散臭い雰囲気を漂わせています。
ガタイが良いからか、立ってるだけで存在感があります。

まゆぽん(輝月)のシシィパパ最高でしたが、ライナーも相当イケメン。
若さと安定感、キワモノも正統派も何でもこなせるんですね。
  宇宙人(BADDY)も、女装(雨に唄えば/クルンテープ)も、松枝さんちのパパ(春の雪)も。
舞台を締めもすれば、世界観を広げてもくれる。
こういう人財は大切にしてほしいですね。


★彩音星凪(101期・研5)

ホテルマンだったり、警察の捜索隊だったり、いろんな場に登場。
「あら。ここにも?」と気づいたら踊ってました。
バイトしまくりのモブ君ですが、わりと目立つ位置にいるような。

フィナーレ冒頭で、月城かなと & 若手男役数名が銀橋を渡りますが、その中にも加わっています。
若手アイドル枠メンバーですね。
一期上に風間柚乃がいることもあってか、ビジュアルは華やかなのに控えめな印象。
もっと欲を出してもいいんじゃないかな。


★きよら羽龍(104期・研2)

ホテル・エードラーの製菓部は完全分業制。
人間がオートメーション化された機械のように働いていて、映画『モダン・タイムス』が頭をかすめました。

きよらさんは延々と卵を割りつづける係。
彼女はエマ・カーター(美園)を見て卒倒します。
エマの大スターっぷりを知らしめるお役。
よろけるんじゃなく、トムとジェリー等のアニメでパタッと倒れる感じ。
マンガちっくな演出が効いてました。
短い出番ながら、観た人の印象に残ったのではないでしょうか。


★白河りり(103期・研3)

七変化と申しますか、いろんな場に登場しています。
まず幕が開いた瞬間、目に入ってきました。
ホテル・エードラーのロビーにある階段の最上段に赤い制服の二人のメイドさんが。
上手側がりりちゃんです。

階段を降りながら、掃除の状態をチェック。
ロビーの床を走らせる掃除機が、りりちゃんの足に当たって止まったり。
そこでもお掃除チェック。
長年勤めているメイドさんなのでしょうか?
なかなか手強そうです。

その後は、エステサロンでタオルを巻いて踊ったり。(センター付近)
エマの回想シーンで、オーディションに登場するブロンド美女の一員だったり。(上手寄りの白地にピンクの衣装)
ホテルを飛び出して街に繰り出したエマを捜索する隊員の一人だったり。
モブとして、様々な場に登場します。
  
帽子をかぶっていたり、暗かったりで、顔がよく見えない事も多々ありつつ、動きや骨格でりりちゃんだと分かる自分がいました。
動きがなめらかで綺麗なんですよ。
バレエの基本動作に忠実な、むしろ控えめな動きですが、それが美しいのね。

フィナーレでは、ロケットできよら羽龍と共に暁千星を挟み、短いながらタンゴを踊ります。
パレードでは、Wトリオを務めています。(上手側)
Wトリオに選ばれる率が高いですね。
コーラスも良いけれど、新人公演でソロ歌唱を聴けることが楽しみです。


▽やっと書けました…!
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