2019年8月3日(土)月組『ON THE TOWN』役替わりBパターンを観劇して参りました。
Bパターンの役替わりは以下の通り。
ヒルディ(タクシー運転手)
→→ 夢奈瑠音(96期・研10)
クレア(人類学者)
→→ 海乃美月(97期・研9)
ルーシー(ヒルディのルームメイト)
→→ 白雪さち花(91期・研15)
★ヒルディ(タクシー運転手)
るねちゃんのヒルディは、樹里咲穂さんに似ていました。
樹里さんが宙組生だった頃、堂本光一主演舞台に、光一君の姉役で出演されまして。
当時、宝塚から離れていた私はそこで樹里さんを知りました。
まぁ、なんと綺麗でかっこいい女性だろうか、と。
男役さんが演じる女性って、スラリとした美貌に加え、男まさりの魅力がありますよね。
女役ですが、アルトの落ち着いた色香。
最初はくぐもって、台詞がやや聴き取りにくく感じました。
梅芸は建物が古く、音響があまりよろしくない影響もあるかと。
お話が進むにつれ、聴き取りやすくなりました。
発声を工夫して変えてくれたのかも?
夢奈クレアとイメージが重なる面も多かった夢奈ヒルディですが、夢奈版の女役は、どちらも綺麗でカッコイイ。
パワフルなお姉さんでした。
チップ(暁千星)とのカップリングが想像以上にお似合い。
二人が寄り添う様子は、絵になりすぎ。
るねあり、綺麗なお姉さんと年下のイケメン水兵カップルとして、とてもナチュラルな雰囲気でしたね。
ラスト近く、るねありが地下鉄で隣り合って座ってるだけで萌えました。
★クレア(人類学者)
海ちゃんのクレア、こちらも予想以上にハマってました。
「男好きで、常に男の事ばかり考えている」と婚約者のピットキン(英真なおき)に指摘されたクレア。
クレア本人も「友達は男しかいない」と、うふふ♡スルッと言っちゃってます。
ピットキンに対する処遇など、自己中の極みですが、まったく悪気ない様子が何ともナチュラル。
ヒルディとは似た者同士だからか、出会って間もないのにウマが合うようです。
海ちゃんのクレアは、嫌味なく、屈託なく、「いるいる、そういう女」を体現。
ズルいとも言える、己の欲望に正直な肉食女子を愛らしく演じています。
そう、愛らしいんです。
あー、これは男も騙される、と納得の愛らしさ。
夢奈クレアは「男漁り」=「狩り」のイメージ。
海乃クレアは「男漁り」=「罠に誘い込む」んでしょうね。
よりオンナっぽい狡猾さを、嫌味なく秘めたクレアでした。
ルーシーといい、海ちゃんの演じる人物像はリアルなんですよね。
「あ、いるいる!」とか「私にもそういうトコある」と思うんです、観ながら。
共感を呼ぶチカラの高さを感じます。
鳳月杏のオジーと、海ちゃんのクレア、とってもお似合いで素敵でした。
ちなつさんと婚約発表されても驚かないレベルの似合いっぷり。
寄り添い合う姿を見てるだけで、うっとりするお二人でした。
★ルーシー(ヒルディのルームメイト)
ヒルディに都合よく利用されているルームメイト。
ぽっちゃり設定なので、白雪さんも海乃さんも扮装が大変そう。
さち花姐さんは何やっても巧いですね。
声の出し方・話し方・動き方、なんともいえず鈍臭くてキュート。
海乃美月が演じたルーシーとは、設定は同じでも、なんだか別人でした。
海ちゃんも、めちゃくちゃ上手かったんですが、演じ手によって、こんなに変わるなんてビックリ。
海乃ルーシーはヒルディにヤラレっぱなし。
ピットキンとは互いに、他者から都合よく利用される者同士。
哀愁漂う二人でした。
白雪ルーシーは、ヒルディとガチ勝負したら勝てそうな気がします。
それくらい、キャラが立っていて、コミカルさが前面に出ていました。
作品をコメディとして底上げする、さち花姐さんのルーシー。
人物を深く掘り下げ、共感を呼ぶ海ちゃんのルーシー。
どちらも捨て難い魅力を感じました。
どちらもめっちゃ上手いですしね。
…という訳で、Bパターンも見応えありました。
AパターンとBパターン、どちらも捨て難い。
甲乙つけがたい。
敢えてどちらかを選ぶなら……個人的にBパターンの方が、より萌えたかな…?
でも、またAパターンに戻った時、役替わりで刺激を受けて、演技に変化が見られるかも?!
次の週末には、印象が変わっているかもしれませんね。
▽『ON THE TOWN』予想を超えて面白い…!!
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