11月11日(土)雪組『ひかりふる路〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール』『SUPER VOYAGER〜希望の海へ〜』を観てきました。

芝居も、ショーも、素晴らしい…!
レベル・満足度・ポテンシャル…どの要素も、とても高い公演だと思います。

その最たる理由は、トップコンビの歌唱力と表現力の高さにあると感じました。

望海風斗(89期・研15)、真彩希帆(98期・研6)

単体でも上手いけど、デュエットの素晴らしさたるや。
だいもんは勿論ですが、真彩ちゃんの合わせ方が秀逸。

デュエット曲は、男役にキーを合わせますから、娘役は相手役に合わせて調節する事になります。
そのためには、音域の広さが必要。
もうね、妃海風の再来かと思いましたよ。

真彩ちゃんは、娘役にしては主張が強い歌い方をしがちな印象もありました。
だいもんと組むと、それがプラスに転化される気がします。 
だいもんも主張が強い美声だからでしょうか?
声質の相性が良いのでしょうね。

気のせいでなければ、真彩ちゃんはだいもんと絡むと、声のトーンが少し変わる気がします。
なんでしょうね、乙女の恥じらい的な?
透明感が増して、とても可憐な印象に。

ワイルドホーン氏の楽曲は、転調しまくり、半音の上がり下がりも細かく、非常に難しい。

同時に、詩情にあふれ、美しい音楽です。

望海風斗と真彩希帆は、呼吸するように難曲を歌います。
歌い上げるというより、さりげなく会話するように、感情を歌にのせて。

記者会見でも歌われた、だいきほデュエット『今』は、聴いていて胸が熱くなりました。

音楽の力、歌の力、声の力ってすごいな…と。

トップコンビの歌を聴くだけでも、充分に価値がある公演だと思います。

冒頭から、ずーーーっと歌うんです、主にだいもんが。
上手いのは勿論ですが、のどか強い!

話は多少難しめですが、楽曲でストーリーの流れや、主要人物の気持ちが伝わります。
細かい事情は理解できなくても、音楽で流れや根幹は把握できるという……これぞミュージカル!

ショーも含め、こんなにストレスフリーな公演は、なかなかお目にかかれません。

芝居の生田大和先生。
ショーの野口幸作先生。
若い演出家お二方の姿が、理想に燃えた若きロベスピエールの姿と重なるようでした。

ワイルドホーン氏の楽曲も素晴らしい。
ただ、歌いこなせる人は少ないでしょう。
再演が難しいオリジナル作品の一つだと思います。

礼真琴(星組 95期・研9)なら、再演可能かもしれませんが、相手役も同レベルの歌唱力となると……う〜〜ん。

本作を最後に星組へ異動する、桜庭舞(100期・研4)なら、可能かもしれません。

さっそく再演の心配までしましたが、それほど高度な楽曲ばかり。
単純に「面白い」作品ではありませんが、重厚なのにストレスフリー。
トップコンビの技量の高さが、こんなに大きく作品を左右するとは。

芝居とショーのコントラストの強さも、満足度の高さに比例していると思います。
芝居とショーの対比は、『星逢一夜』と『ラ・エスメラルダ』に近いものを感じました。

『ひかりふる路』と『SUPER VOYAGER』は個人的に好きな公演です。
この二作がワンセットなのが、また。
組合せの絶妙さに、拍手を贈りたい。

生田先生、野口先生、ワイルドホーン氏、雪組プロデューサー、GOサインを出した劇団経営陣、関係各位、本当にありがとうございます。

雪組生の皆さん、素晴らしい舞台をありがとう!

だいもん、まあやちゃん、大劇場お披露目おめでとうございます。
素晴らしき実力派トップコンビの誕生を、あらためて嬉しく思います。


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