凰稀かなめ様ラストデイ、ライブ・ビューイングへ行ってまいりました。

『白夜の誓い』冒頭、かなめ様がせり上がって来られた後ろ姿が見えた時点で涙腺決壊。
自分でも驚きのスピードで陥落。
滲む視界の中、最後の男役・凰稀かなめの雄姿を必死に焼き付けました。

ただ、朝夏まなと様が画面にわずかでも映ったら、そちらに釘付けなのは許して下さい。
屋上からグラウンドを見下ろした時、それが豆粒でも、好きな人は一瞬で見分けられた。
そんな記憶や経験はありませんか?
私はそういうタイプなもので…。
逆に興味がないと、目の前にいても気づきません。

ちょうど1ヶ月前、東京で『白夜の誓い』を観て、宝塚版からの進化に驚きました…が!
さらに進化してるー!
台詞もかなり変わり、分かりやすくなってます。
グスタフの苦悩も、リリホルンの葛藤も、ソフィアがイザベルに抱く心情も。

イザベルについて、ソフィアに告白する凰稀グスタフ。
「かつて、心から愛した人」だと。
それを受けとめる実咲ソフィア。
「イザベル様がいたから、今の陛下がいらっしゃる」
そう受け容れるのは一緒ですが、宝塚版では葛藤がない。
それゆえに、嘘くさかったのは否めません。

ですが、東京版ソフィアは、明らかにショックを受けています。
イザベルに邂逅した際も、最初は硬さがある。
でも、グスタフを理解したい、寄り添いたいから、イザベルへの想いごと、受けとめようと決意するソフィア。
その覚悟と理性、それらを支える愛情を、実咲ソフィアは過不足なく表現していたと思います。

懺悔するように告白し、「君の気持ちに気づけなくて……すまなかった」と謝罪する凰稀グスタフ。
この時、凰稀さんの瞳が潤んでいて……グスタフの台詞に載せて、実咲凛音への気持ちを伝えたように感じました。
意外なことに、凰稀さんが特にぐっと込み上げてらした場面は、お芝居でも、ショーでも、凛音さんと二人の場面でした。
トップコンビとして築き上げてきた絆や想いは、他の誰にも分からないほど、深いものがあるのでしょうね…。

ソフィアとの場面の直前に、革命が勃発したフランスから、イザベルを救出するよう、リリホルンに依頼するシーンがあります。
ここから、凰稀グスタフは感情が極まってきたように感じました。
リリホルン朝夏は、発声こそしっかりしていますが、瞳は潤み、星空を映した湖のよう。
「これは命令ではない。 私の頼みだ」
陛下直々の依頼に、喜びを滲ませるリリホルン。
「はっ!」
嬉しそうに微笑みながら、リリホルンは陛下をみつめます。
その瞳から溢れた、一粒の涙。
頰をまっすぐ伝う涙は、まぁ様ご自身の姿を映しているようで……なんて美しい軌跡かと、息を呑みました。

リリホルンも葛藤に苛まれ、懊悩が深い人物でした。
婚約者ラウラの手を取り、必死に縋るリリホルン。
己が何者であっても愛してくれるのか、確かめようとするリリホルン。
その必死さは、残念ながら、ラウラには伝わりません。

「優しくて、誠実なあなたが好きよ」
ラウラは褒めるつもりで、励ますつもりで発した言葉。
でも、それは「条件付きの愛」に聞こえてしまう。
「優しく、誠実な己でなければ、愛されないのか…」
より孤独を深めるリリホルン。

どんなに愚かでも、醜くても、何も出来なくても構わない。
あなたが、あなたでいるだけでいい。

誰しもが、そのような愛を求めているのではないかな……と思います。



リリホルンの話ついでに、ちょっとよろしいでしょうか…?
リリホルンの乱れ髪、本日は史上最高に乱れてた気がしますが、気のせい…じゃありませんよね?

頰にかかる髪が、白いシャツ姿が、膝をついて崩折れる姿が、もうもう艶めかしすぎて、まぁ様は私を殺す気かと…!
ときめき過ぎて心臓破裂したら、まぁ様のトップお披露目を拝見できません…!
そんな事になったら、死んでも死に切れません…!
Blu-rayで、リリホルン・アングル集を販売してくれないでしょうか…。
リリホルン、美しすぎます…!

呼吸困難のまま、ショー編の感想に続きます。
……やはり、まぁ様にいっちゃいますね、私は。





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