「“いい子”って、誰のための子?」

 

「いい子にしててね」
「今日は、ちゃんといい子でいられた?」

つい口にしてしまうこの言葉。
でも、子どもにとっての“いい子”って、どんな子なのでしょうか?

 

 

“いい子”の定義、誰が決めてる?
 

子どもに「いい子でいなさい」と言うとき

私たち大人は無意識のうちに

「静かにする」「人の話をよく聞く」「トラブルを起こさない」など

大人にとって都合のよい行動を求めていることが多いものです。

でも、子どもにとっての“いい子”って、本当にそれでいいのでしょうか?

「お友だちにイヤなことをされても我慢する」
「本当は悲しいけど、泣かずにニコニコしている」

——そんな姿が、“いい子”の正体だったとしたら、少し心が痛くなります。

 

 

「いい子」を目指して、気持ちを押し込めていない?

 

「いい子だね」と褒められることは、子どもにとって嬉しいことです。
でも、「いい子でいなきゃ」と頑張りすぎることで

本当の気持ちを押し込めてしまう子もいます。

「本当はイヤだったけど、怒られたくなくて我慢した」

「困っていたけど、“いい子”って思われたくて助けを求めなかった」

——そんなふうに、自分の気持ちにフタをしてしまう子が少なくないのです。

 

 

“そのままのあなたで大丈夫”というメッセージ
 

子どもたちが安心して自分を出せるようにするためには

評価や条件つきではない関わり方がとても大切です。

「いい子だね」よりも——
「悲しかったね」
「イライラしてたんだね」
「ちゃんと伝えてくれてありがとう」

そんなふうに、“今の気持ち”をまるごと受け止めてもらえる経験が

子どもの心を育てていきます。


ミニコラム:本当にあった“いい子”の話
 

保育園で、こんなエピソードがありました。
3歳の女の子が、何か嫌なことがあってもいつもニコニコ。

「○○ちゃんはいい子ね」と言われていました。

ある日、絵本の時間にふと涙を流したその子。

保育士が「どうしたの?」と聞くと、小さな声でこう言いました。

「イヤって言ったら、ママが悲しむと思って…」

——“いい子”でいることが、その子のやさしさだったのかもしれません。

でも、「イヤだって言っていいんだよ」と伝えたその日から

その子は少しずつ、自分の気持ちを言葉にできるようになっていきました。

 

 

「いい子」と言いたくなったときの、3つの視点

 ・誰にとっての「いい子」?

 ・子どもの気持ちは見えている?

 ・今、どんな声かけが必要?

“いい子”よりも、“あなたらしい子”。
大人の評価ではなく、子どもの心に寄り添う関わりを意識してみましょう。